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番組内容

おバカなコーナー盛りだくさん!
ラジオの天才!バンバンが繰り広げるショータイムです!

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  • 2019年5月8日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『轢き逃げ 最高の最悪な日』(2019.5.8水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「轢き逃げ 最高の最悪な日」をご紹介しました。

    監督 水谷豊

    出演 中山麻聖、石田法嗣、小林涼子、毎熊克哉、水谷豊

     

    ドラマ「相棒」などでおなじみの水谷豊の監督2作目。今回は、監督・脚本・出演とまさに大活躍の水谷豊ワールド、完全オリジナル作品。

    結婚式を3日後に控え、打ち合わせに向かう途中、車で若い女性を轢いてしまった宗方秀一(中山麻聖)は、助手席の、学生時代からの親友で同僚の森田輝(石田法嗣)の“誰も見ていないよ”という言葉で、車を急発進させ、その場を立ち去ってしまう。

    花嫁になるのは、勤務先の副社長の一人娘、白河早苗(小林涼子)。将来を約束されたような結婚には、何としてでも漕ぎつけなくてはならないという秀一の咄嗟の行動が、この後多くの人の人生を、最高から最悪な状況へと突き落としていく・・・。

    その日の夕方のTVニュースで、事故にあった女性が亡くなったことを知り、動物の目だけを切り貼りした脅迫状のような物が届くに至って、恐怖と後悔はピークに達する中、予定通り結婚式は挙行される。

    一方、この轢き逃げ事件で一人娘を失った時山光央(水谷豊)千鶴子(檀ふみ)夫婦は喪失感で最悪の日々を送っていた。
    やがて犯人の秀一と輝が捕まったという知らせを受けても、その喪失感と悲しみは癒えることがなかった。

    捜査に当たったベテラン刑事の柳公三郎(岸部一徳)若手刑事の前田俊(毎熊克哉)の訪問を受け、娘の遺品に携帯電話がないことを告げられた時、光央はかすかな違和感を覚え、娘の行動を辿るべく、職場の美術館に出向き、同僚に話を聞いてゆく。
    準抗告で釈放された輝の元へも光央は足を運び、事件の真相を探ろうとする・・・。

    留置場で、自分のしたことと向き合い自己の罪の深さに苛まれ、面会に来た妻の早苗に離婚を願う秀一。
    最悪な状況の中でも、そこから抜け出すなんらかの途を見つけ出そうともがき苦しむ関係者の前に、なんと予想だにしなかった展開が待ち受けていた・・・。
    え~、まさか~?! という展開に、ちょっと強引さを感じつつも、最後まで観客の心を引っ張っていく水谷豊監督の演出力は大したもの。

    手嶌葵が歌うテーマソング“こころをこめて”は、作品に合わせるというより、母性を感じさせてほしいというオーダーで作られ、このやるせない展開の映画が最後にたどり着く“赦し”や“母性”に溢れ、心を癒してくれる。

    架空の街の設定だけど、神戸の町でいっぱいロケされ、おなじみの風景が画面に広がっているのも、日本映画として初めて”ドルビー・シネマ“という最新映像技術と”ドルビーアトモス“というオーディオシステムを採用し、臨場感あふれるというか作品の中に入り込んでしまったかのような映画体験ができるのも、嬉しいところ。
    是非、音響設備のいい、大きなスクリーンの映画館でご覧ください!

    ★おたか★

    過去ログ・・・

    5月1日 放送 おたかのシネマでトーク「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」

    4月24日 放送 おたかのシネマでトーク「麻雀放浪記」

    4月17日 放送 おたかのシネマでトーク「ハンターキラー 潜航せよ」

    4月10日 放送 おたかのシネマでトーク「アガサ・クリスティー ねじれた家」

    4月3日 放送 おたかのシネマでトーク「ダンボ」

  • 2019年5月1日(水) 15時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』(2019.5.1水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」をご紹介しました。

    監督 レイフ・ファインズ

    出演 オレグ・イベンコ、アデル・エグザルコプロス、セルゲイ・ポルーニン、ラファエル・ペルソナス、ルイス・ホフマン

     

    第二次世界大戦が終わり、ベルリンに壁が築かれることになる東西冷戦の真っ只中の1961年、ソ連のバレエ団の23歳の青年が、公演先のパリで亡命したことは、世界中に衝撃を与えた。
    戦後初のキーロフバレエ団の西ヨーロッパ公演で、連日喝采を浴び、将来を約束されていた彼が、何故“亡命”という決断をしたのか?

    もし亡命したら、二度と祖国には戻れないし、家族や知り合いが辛い立場に置かれることになる・・・、お目付け役のKGBに言われた言葉が胸に刺さりつつも、どうしても踊り続けたいという強い意志の元、祖国や家族を捨てる決心をしたルドルフ・ヌレエフ。

    20世紀、ニジンスキーに続く最も偉大な男性ダンサーと言われ、亡命後は英国ロイヤルバレエやパリオペラ座バレエなどで、野性的、個性的な表現で注目を浴びた彼。英国バレエ界の女王的存在のマーゴ・フォンテインとのパートナーシップでは、20歳近くも年下のヌレエフが彼女をバレリーナとしてよみがえらせたとも言われ、彼はフォンティンから優雅さや気品を学び、又、女性のお添え物的な立場だった男性舞踊手を同等の重要性を持つ立場へと、その後のバレエ界の価値観を変えるほどの改革を成し遂げたのだ。

    その出生からして、とてもドラマティック。1938317日、人と家畜と荷物でごった返すシベリア鉄道の車中で生まれたルドルフ・ヌレエフ。
    そして、6歳の時、初めてバレエを見た彼はこれこそが自分の人生だと確信するに至る。
    地元のバレエ教室でレッスンを受け、17歳でレニングラードのバレエ学校に入学したヌレエフ(オレグ・イヴェンコ)は、そこで指導者のアレクサンドル・プーシキン(レイフ・ファインズ)に出会い、“何故、踊るのか?どのような物語を語りたいのかが重要”という教えを受ける。
    技術を磨くだけでなく、美術館で名画にふれ、文学に親しみ、その感性を磨いていったヌレエフは、やがて多くのバレエ団から誘いを受け、1958年キーロフバレエ団に入団。
    19616月、キーロフバレエ団の初のパリ・ロンドン公演が決まり、彼は生まれて初めて、国外の土を踏むことになる。
    フランス人ダンサーのピエール・ラコット(ラファエル・ペルソナ)や、恋人である仏のアンドレ・マルロー文化相の次男を自動車事故で失ったばかりのクララ・サン(アデル・エグザルホプロス)らとの交流の中で、カフェやナイトクラブで自由を謳歌する彼の行動は、KGBに監視され報告され、運命の616日、パリからロンドンに向かうル・ブルジェ空港で、彼一人だけが帰国を命じられる。

    評伝を読んで、一人の若者の自己を確立しようとする意志の強さに心を掴まれ、是非監督として映画にしたいと思ったのが、俳優で映画監督のレイフ・ファインズ。
    ヌレエフ役に演技未経験のタタール国立オペラ劇場バレエ団のオレグ・イヴェンコを抜擢。彼は『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』など、実に素晴らしいバレエシーンは勿論のこと、俳優としても素晴らしい演技を見せ、監督の期待に見事にこたえている。

    1981年のクロード・ルルーシュ監督の映画「愛と哀しみのボレロ」で、ジョルジュ・ドンが演じたセルゲイ・イトビッチは、ヌレエフをモデルとした人物。奇しくも実生活で、この二人の素晴らしいダンサーがほぼ同時期にエイズで亡くなったことには、どこか因縁のようなものを感じてしまう。

    1993年、54歳で、まだまだこれからという時期に亡くなってしまったヌレエフの、20世紀最も偉大なダンサーになるまでの前日譚。
    バレエにあまり興味がないという人にも、自分の思いを貫き通して生きた人間の、熱い情熱の物語として、是非観てほしい作品!

    ★おたか★

    過去ログ・・・

    4月24日 放送 おたかのシネマでトーク「麻雀放浪記」

    4月17日 放送 おたかのシネマでトーク「ハンターキラー 潜航せよ」

    4月10日 放送 おたかのシネマでトーク「アガサ・クリスティー ねじれた家」

    4月3日 放送 おたかのシネマでトーク「ダンボ」

  • 2019年4月24日(水) 13時20分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『麻雀放浪記』(2019.4.24水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「麻雀放浪記」をご紹介しました。

    監督 和田誠

    出演 真田広之、鹿賀丈史、加藤健一、名古屋章、高品格、加賀まりこ、大竹しのぶ

     

    毎月最終週は、懐かしの映画をご紹介する“オタシネ・クラシック”。
    平成最後に取り上げたのは「麻雀放浪記」。

    19841010日に公開されたこの映画、阿佐田哲也の小説“麻雀放浪記”の第1巻“青春篇”を、和田誠が監督・共同脚本(澤井信一郎と)で撮り、その年の日本アカデミー賞に作品賞、監督賞はじめ主要8部門でノミネートされ、出目徳を演じた高品格が最優秀助演男優賞、そして編集賞を獲得した、角川春樹プロデュースになる映画。

    今年、コカイン問題で逮捕された俳優が出ていて、公開か延期撮り直しかで物議をかもした白石和彌監督、斎藤工主演の「麻雀放浪記2020」。当初の予定通り、そのままノーカットで45日に公開されたことについては、先週の“バンバン侍”のコーナーでも取り上げましたが、これは、東京オリンピックが中止になった2020年に主人公が1945年からタイムスリップしてくるという設定で、35年ぶりにリメイクされたもの。

    1984年公開の方の監督をした和田誠は、ご存知イラストレーター、エッセイストとして活躍中で、これが初の映画監督作品で、この後小泉今日子主演の「怪盗ルビイ」など数本の作品を手がけている。
    実父が築地小劇場の創立メンバーの一人で、ラジオドラマの演出で“ラジオの神様”と呼ばれた和田精、妻が料理研究家の平野レミ、長男はロックミュージシャンでその嫁が上野樹里・・・という芸能というかアーティスト系のファミリー。

    多摩美術大学を出て、たばこ”ハイライト“のパッケージデザインや”週刊文春“の表紙や星新一、丸谷才一、村上春樹、阿川佐和子らの本の装丁でもおなじみ。
    そもそも絵に関する仕事をしようと思ったのが、「グレンミラー物語」を観て、ジェームズ・ステュアートに似顔絵入りのファンレターを出し、返事が来てその絵を褒められたのがきっかけだったという映画好きで、「お楽しみはこれからだ」など、映画がテーマのエッセイは、私も大好き!

    一方、原作は1969年『週刊大衆』に最初のシリーズが連載され、昭和40年代のマージャンブームの火付け役となり、1972年までに4シリーズが連載された阿佐田哲也(色川武大)の小説。

    戦後復興期のドヤ街を舞台に最初まだ子供だったことから坊や哲と呼ばれた主人公(真田広之)が、カモを見つけてはその財産をむしり取る筋金入りの悪党ドサ健(鹿賀丈史)と出会い賭博の世界に足を踏み入れ、片腕の傷痍軍人の上州虎(名古屋章)、着流しの女衒の達(加藤健一)、彼らと激闘を繰り広げ“九蓮宝燈”を上がってこと切れてしまう出目徳(高品格)、OXクラブのママ(加賀まりこ)、ドサ健の愛人のまゆみ(大竹しのぶ)ら、個性豊かなばくち打ちらとの交流を通して逞しく生きていく様を、和田誠はモノクロの画面で描きあげている。

    久しぶりに観るモノクロの画面、今や大スター揃いのCASTの若き日の初々しさや迫力の演技、すべてに圧倒される。
    特に、最初、松田優作にオファーしたけれど叶わなかった、というドサ健役を演じた加賀丈史は、逆に彼でというか彼だからよかったという名演技で光っている。

    小説で、漫画で、映画で・・・、何度でも美味しい作品です!

    ★おたか★

    過去ログ・・・

    4月17日 放送 おたかのシネマでトーク「ハンターキラー 潜航せよ」

    4月10日 放送 おたかのシネマでトーク「アガサ・クリスティー ねじれた家」

    4月3日 放送 おたかのシネマでトーク「ダンボ」

    3月27日 放送 おたかのシネマでトーク「キス・ミー・ケイト」

  • 2019年4月17日(水) 14時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『ハンターキラー 潜航せよ』(2019.4.17水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「ハンターキラー 潜航せよ」をご紹介しました。

    監督 ドノバン・マーシュ

    出演 ジェラルド・バトラー、ゲイリー・オールドマン、ミカエル・ニクヴィスト、コモン、リンダ・カーデリニ、トビー・スティーブンス

     

    潜水艦ものと言われるジャンルは、昔からずいぶんたくさん作られてきている。
    ちょっと思い出すだけでも、1981年のウォルフガング・ペーターゼン監督の「Uボート」、1990年のトム・クランシー原作、ジョン・マクティアナン監督の「レッドオクトーバーを追え」、1995年トニー・スコット監督の「クリムゾン・タイド」等々。
    狭い艦内で、どこにも逃げ場がない中、襲って来る危機と恐怖は、観ている側も息が詰まりそうな独特の感覚が味わえるとあって、ファンも多い。

    さて、久しぶりの潜水艦もの、しかも、米海軍原子力潜水艦の元艦長ジョージ・ウォーレスとジャーナリストで作家のドン・キースが共同執筆した、アメリカでベストセラーになった小説の映画化となると、期待は最高に膨らみ、そして、あの「ワイルドスピード」の製作陣が手掛けているという時点で、外れがないのは当然だと思えるし、案の定、その期待を裏切らないワクワクドキドキを届けてくれるのがこの映画。

    ロシアのコラ半島沖、米海軍の原子力潜水艦“タンパ・ベイ”が消息を絶った。
    ロシアの原潜“コーニク”を追尾中、2発の爆発音と共に行方不明になったことを、米国防総省の国家軍事指揮センターが把握。海軍少将ジョン・フィクス(コモン)は、統合参謀本部議長チャールズ・ドネガン(ゲイリー・オールドマン)の指示を仰ぎ、“ハンターキラー”こと攻撃型原潜の“アーカンソー”を捜索に派遣することにする。

    艦長に選ばれたのがジョー・グラス(ジェラルド・バトラー)。海軍兵学校の出ではない、現場のたたき上げの頼もしい艦長。
    時あたかも、そのコラ半島にあるポリャルヌイ海軍基地に、ロシアのザカリン大統領が向かっているという情報を掴んだ国家安全保障局のジェーン・ノーキスト(リンダ・カーデリーニ)は偶然ではない何かを感じる・・・。

    現地での偵察が必要と、海軍特殊部隊ネイビーシールズのビーマン隊長(トビー・スティーブンス)率いる4名のチームにも、出動命令が下される。
    “アーカンソー”は魚雷攻撃を受けて無残に沈没した“タンパ・ベイ”を発見し、さらに近くで沈没していた“コーニク”も発見。その時、上方からの魚雷攻撃を受けながら、又、乗組員の反対も受けながらも、ジョーは“コーニク”から生存していた数名の乗組員とアンドロポフ艦長(ミカエル・ニクヴィスト)を助け、自艦に収容する。
    一体、何が起きているのか? 一触即発の事態に、ホワイトハウスに集まった大統領以下、首脳陣は現地からの情報で、ロシアのドゥーロフ国防相のクーデターらしいことを知る。

    潜水艦内、地上のネイビーシールズの作戦、情報を元に議論を戦わせながら次の出方を探るホワイトハウスの面々・・・。
    そのどのシーンをとっても、それだけで1本の映画になりそうなドラマが同時並行で進んでいく展開!
    そして、米ロの対戦を避けるために、考え出された驚愕の作戦!!

    あの「オペラ座の怪人」や「ジオストーム」「300」のジェラルド・バトラー、「ウインストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」でアカデミー主演男優賞に輝いたゲイリー・オールドマン、スウェーデン出身で「ミレニアム」3部作で一躍脚光を浴びたミカエル・ニクヴィスト(残念ながら2017年に56歳という若さで肺がんで亡くなってしまいこれが遺作)という男たちのぶつかり合いの中に、荒唐無稽なところもありながら、信頼・勇気・誇り・・・、大切な生き方をも教えてもらったような、素晴らしいミリタリー・サスペンス・アクション!
    是非、おススメです!

    ★おたか★

    過去ログ・・・

    4月10日 放送 おたかのシネマでトーク「アガサ・クリスティー ねじれた家」

    4月3日 放送 おたかのシネマでトーク「ダンボ」

    3月27日 放送 おたかのシネマでトーク「キス・ミー・ケイト」

    3月20日 放送 おたかのシネマでトーク「バンブルビー」

    3月13日 放送 おたかのシネマでトーク「運び屋」

  • 2019年4月10日(水) 13時00分 おたかのシネマDEトーク

    おたかのシネマでトーク『アガサ・クリスティー ねじれた家』(2019.4.10水)

    おたかのシネマでトーク

    今日は「アガサ・クリスティー ねじれた家」をご紹介しました。

    監督 ジル・パケ=ブレネール

    出演 グレン・クローズ、マックス・アイアンズ、ステファニー・マティーニ、テレンス・スタンプ、クリスティーナ・ヘンドリックス

     

    世紀のベストセラー作家アガサ・クリスティ。
    1920年のデビューから100年で、20億冊もの売上を記録したというから、本当にすごいミステリー作家。
    映画化された作品も多くある中で、今回出版から70年経って、初めて映画化されたのが「ねじれた家」。

    作者自身が満足している作品として挙げているのがこの「ねじれた家」と「無実はさいなむ」という2作だそうで、残念ながら2作とも読んでいなかった私としては、もっと世に知られている作品がほかに沢山ある中で、どうしてこれが彼女にとってベスト作品なのか、今までのおなじみの作品と比べてどうなのか?とか、結構、興味津々で観ることになったこの映画。

    エルキュール・ポアロやミス・マープルなど、人気探偵キャラクターが活躍する作品も多い中で、これはチャールズ(マックス・アイアンズ)が、ロンドン警視庁のタヴァナー主任警部(テレンス・スタンプ)の協力のもと、大富豪レオニデスの毒殺事件を解決するというもの。
    ギリシャ生まれのアリステッド・レオニデスは無一文でイギリスにやって来て、レストランとホテルの経営で巨万の富を得た伝説上の人物。
    その孫娘のソフィア(ステファニー・マティニー)がかつてチャールズと恋人だったという縁で、警察が動き出す前に、たぶん一族の誰かが犯人に違いないので、スキャンダルになる前に、真犯人を見つけてほしいという願いを聞き、大邸宅へ。

    そこで、チャールズを出迎えたのが、殺されたレオニアスの前妻の姉のイーデス(グレン・クローズ)。
    金目当てで旦那を殺したのでは?と疑われている後妻のブレンダ(クリスティーナ・ヘンドリックス)と、その愛人と思われている大富豪の回想録を代筆している家庭教師のローレンス(ジョン・ヘファーマン)。
    大富豪の長男フィリップと妻マグダは、映画作りの資金が欲しい、会社を引き継いだ次男のロジャーと妻のクレメンシーは、倒産寸前の会社の資金が欲しい等々、誰もが殺意をもっていそう。
    長男の娘に当たるソフィアもその弟ユースタクも、いろんな盗み聞きした秘密をノートに書き記している妹のジョゼフィン(オナー・ニーフジー)も、長年一族に仕えている乳母のナニー(ジェニー・ギャロウェイ)すら、何か知っているような気配。

    一族に平等に遺産を分配すると書かれた遺言書に、実はサインがされていなかったことが判明した時、誰が犯人でもおかしくないような、心も関係もねじれた3代にわたる華麗なる一族に起こる第2の殺人事件・・・。

    今回、なんとまるで、レイモンド・チャンドラーの探偵もののような導入部から、衝撃的なラストシーンまで、確かに今までのクリスティ作品の映画化とは違う色合いが・・・。
    でもそれは、監督をジル・パケ=ブレネール、脚本をジュリアン・フェロウズが担当したからかもしれないし、70年の時を超えての映像化だったからかもしれないし、
    貴方ならどう観る???

    ★おたか★

    過去ログ・・・

    4月3日 放送 おたかのシネマでトーク「ダンボ」

    3月27日 放送 おたかのシネマでトーク「キス・ミー・ケイト」

    3月20日 放送 おたかのシネマでトーク「バンブルビー」

    3月13日 放送 おたかのシネマでトーク「運び屋」

    3月6日 放送 おたかのシネマでトーク「グリーンブック」