*おたかのシネマDEトーク
今日は「 ラーヤと龍の王国 」をご紹介しました。
監督:ポール・ブリッグス
ディーン・ウェリンズ
キャスト:日本語吹き替え版
吉川愛
高乃麗
森川智之
他
これからは、こういった公開の方法もポピュラーになっていくのだろうか?
ディズニーの長編アニメの最新作の公開は、劇場とディズニープラス・プレミアアクセスというサブスクでの配信での同時公開。コロナ禍で、リアルに劇場に足を運びにくくなったファンにとって、自宅や好きな場所で好きな時間に観られるというのは大きな魅力だし、なかなかじっと座ってみていられない子供たちと一緒に観ることが出来るという点でもオンライン配信を利用するメリットは多く、今後はもっと利用者も提供者も増えていくであろう、期待の分野だ。
いろんなものが変わっていく中で、ディズニーのヒロインも変わって来た。
白人金髪青い目のお姫様から、様々なキャラクターを持つヒロインが登場してきた昨今のディズニーアニメ、今回は初めて東南アジアが舞台。
かつて、聖なる龍たちに守られ、龍と人間が共存する平和な国だった“クマンドラ”
しかし、突然現れた邪悪な魔物ドルーンとの熾烈な闘いによって、龍も人間も次々に石に変えられてしまう。
残された人々は信じあう心をなくし、国は分断されてしまい、最後の望みの“龍の石”も争いの中バラバラに砕け散る。
“龍の石”を守護してきた一族の王女ラーヤは、残された唯一の希望、ただ一頭残ったという伝説の最後の龍シスーを探す旅に出る・・・。
「アナと雪の女王」の雪だるまオラフのようなユニークで楽しいキャラクターのポジションを担うのは、“トゥクトゥク”という、ダンゴムシのようなアルマジロのような、スター・ウォーズに出てくる乗り物というか、どこかBB-8をも彷彿とさせるというか、そんな旅の仲間。
けれど、長い旅の果て、ついに見つけた最後の龍シスーは魔法の力を失っていた。
その魔法の力を取り戻すために共に旅を続ける中で、シスーの楽観的なポジティブさに勇気づけられ、いろんな人に裏切られたことで、人を信じられなくなってしまったラーヤのかたくなな心が、少しずつほぐれてゆく。
正に、現実社会を彷彿とさせる分断化された社会。人間同士の争いの中から生まれた形のない破壊的な魔物。
コロナ禍の現代に、強いメッセージを投げかけ、しかも笑いや、怒り、悲しみなど直接、感情・心に訴えかけてくるエモーショナルな働きかけは、今までのどのアニメより説得力を持って迫ってくる。
ただこの作品が、いままでのプリンセスものと同じようにヒットするかは、主題歌や使われている音楽がどれぐらい愛されるかにかかっているような気がする。
エンディングのジェネイ・アイコが歌う“リード・ザ・ウェイ”は確かにいい曲だけど、映画館を出た時に知らず口ずさんでいたという類の曲ではないような気がして、どうなんでしょう~?!といった感じなのがちょっと心配。
2020年は「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」2019年は「アナと雪の女王2」で、ヒットの1位に君臨したディズニー映画。さて今年はどうなるのやら・・・楽しみなところデス!
★おたか★