3月19日のお題は「啓蟄」「ものの芽」「雑詠」でした。
まずは、大森先生の句から。
「啓蟄や顕微鏡の微生物」
「ものの芽の待ちしは今日でありしかな」
「豊かなる芽吹きあまたやチューリップ」
妙音新聞からは
「啓蟄や靴紐ぎゅっと歩みだす」(八尾市 向垣朝加さん)
「啓蟄や草木も息吹く御廟かな」(日高郡 伊藤秀一さん)
「啓蟄や古代の王の宮の址」(八尾市 淺井祥多さん)
「ものの芽やあわき色目をふくらませ」(伊都郡 嶋田和代さん)
「ベランダのものの芽未だ土の中」(宇治市 古川正子さん)
「ものの芽の朝日とつなぐ光あり」(柏原市 永味啓子さん)
今週の藤岡玉骨の句は、
「箒の手しばしものの芽にかかづらふ」
「地虫出づ藁塚解きし土濡れて」
「啓蟄のもの摘む手の土まみれ」
「満天星のこまやかなれや芽ごしらへ」
続いて今週の寺谷さんの句は、
「啓蟄や布団も心も軽くなり」
「タラの芽をつまみ寡黙に友と飲む」
「ウグイスの初鳴き新人アナのごと」
あっきんの句は、
「啓蟄や日焼け対策本格化」
「ものの芽やビジネスモデル新しく」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「啓蟄で皆あつまれ虫の森」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「啓蟄や道路工事の音に慣れ」(三田市 インコママさん)
「啓蟄の起きろの合図香りにて」(赤穂市 風ちゃんさん)
「啓蟄の草ひき日和てんとう虫」(神戸市北区 マーブルさん)
「虫ばかり母も出てきてくれないか」(茨木市 蒼龍さん)
「啓蟄の呼び名知らねど虫は翔ぶ」(大阪市東淀川区 淀川ペンギンさん)
「ものの芽やシャッター音に微笑妻」(大阪市平野区 マサファイターさん)
「禿山にものの芽兆しみる五年」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「漫ろ立ち今か今かと桜の芽」(三田市 インコママさん)
「ものの芽の息吹あふるや丘の街」(三田市 キロマルさん)
「野にいでてものの芽の香に身を委ね」(草津市 グリーゼ581さん)
「ものの芽の貼り付く屋根の辻地藏」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「ものの芽や萌えて今どきインスタに」(赤穂市 風ちゃんさん)
「ものの芽や光集まり春来たり」(大阪市浪速区 ちひろさん)
「ものの芽のかがやくしずく雨上がり」(神戸市北区 マーブルさん)
「早いねぇ日差しの強さ芽をだした」(茨木市 蒼龍さん)
「友二人桜吹雪に酔いしれる」(赤穂市 風ちゃんさん)
「春風や駅それぞれに香りあり」(三田市 インコママさん)
「陽炎や着陸ジェットぐにゃぐにゃに」(三田市 キロマルさん)
「菜の花に見とれてくるま溝にはめ」(草津市 グリーゼ581さん)
「コロナ下でテレビですます花見かな」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
「頃日や わが庭先に メジロ鳴く」(東大阪市 まめうさぎさん)
「春なのにマスクに自粛 飽き飽きし」(亀岡市 K&ラックさん)
「一雨が咲く桜にも潤いを」(茨木市 蒼龍三田市 キロマルさん)
「木蓮や上見て育て子はすべて」(交野市 星のブランコさん)
「コロナ禍にかき消されてく旅心」(大阪府泉南郡 黄昏のハイボールさん)
「大石忌今年も法要中止する」(赤穂市 風ちゃんさん)
「黄砂ふく春を歩かばヨモギの芽」(大阪府泉南郡 ふーちゃんさん)
「報告と無事の感謝の春彼岸」(神戸市北区 マーブルさん)
「吾が庭に風にかおるや沈丁花」(姫路市 みよこさん)
「健気なり季節になれば咲く桜」(池田市 うさこさん)
小玉さんが選んだ句は、
「桜木の芽吹き促す春日和」(箕面市 箕面のとしジィさん)
ゲストのHONAMIさんが選んだ句は、
「啓蟄や旅に出でよとひざ小僧」(川西市 心はいつも青春さん)
寺谷さんが選んだ句は、
「センバツやコロナ仕様ではじまりて」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
今回、大森先生が選んだ句は、
「恋かしら啓蟄のごと胸さわぐ」(貝塚市 おにぎり娘さん)
「啓蟄や越えて行けるか年度末」(大阪市福島区 恋するサボテンさん)
「我もまた巣籠もり解くや啓蟄候」(箕面市 箕面のとしジィさん)
「啓蟄やコロナに地震さて何処へ」(三田市 キロマルさん)
「啓蟄や肥料届いて積まれおり」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「啓蟄に地面凝視の童かな」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
「啓蟄や土蔵の梁に蛇の陰」(姫路市 みよこさん)
「引きこもる子の啓蟄を願う母」(大阪市住吉区 ようこさん)
「啓蟄や陽炎揺れる瓦屋根」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「啓蟄やゆっくり歩こう畦道を」(堺市 堺のかわちさん)
「啓蟄の蚊の飛ぶ音に目を覚ます」(大阪市住吉区 ラビットさん)
「啓蟄やすでにだれかが畑仕事」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「啓蟄や小さき穴の三つ四つ」(池田市 うさこさん)
「ものの芽に心の中もあたたかく」(箕面市 箕面みゆきちゃんさん)
「木々の枝少しとがりてものの芽が」(姫路市 みよこさん)
「ものの芽やペダル軽やか女学生」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「芽吹きたる山が急に華やぎて」(池田市 うさこさん)
「ものの芽や枝はピンクに染まりけり」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
今週も選ばれた句を全て特選句とさせて頂きました。
さて10年近く続きましたこのコーナーも、いよいよ3月26日で最後となります。
最終回のお題は「初花」「苗田」「苗代」「雑詠」で募集します。
みなさん、どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
講評 大森保延さん
昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
辯天宗文化部の発展に寄与。
平成7年 大和礼法弁才御流興隆。
平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
平成21年
〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会
- 酒米の新しい楽しみ方をご紹介しました
- まごころ歳時記(3月19日)
- マイナンバーカードが保険証の代わりに!?大丈夫?