寺谷一紀のまいど!まいど!

番組内容

ナニワのアナウンサーこと寺谷一紀が神戸をキーステーションに生放送でお送りする関西ええとこまるかじりの情報ワイド番組。
毎回多彩なゲストをスタジオにお迎えして、“聴くカルチャー”をコンセプトに、格調高く個性的にお届けしています。

  • 2026年9月26日(土) 10時00分 まいど!いらっしゃい!ようおこし!

    首・肩こりと体調不良の意外な関係

    9月25日のゲストは、番組ではおなじみ福本医院 院長の福本敦さんと、鍼灸師の草谷準也さんにお越しいただきました。

    福本医院は循環器内科を標榜しているので、「胸が痛い」「動悸がする」「呼吸がしづらい」といった症状で受診する患者さんが少なくないそうです。

    当然、まず確認しなければならないのは心臓などの病気です。福本先生は、検査によって重大な病気が隠れていないことを確認したうえで、首や肩を触ってみると非常に硬くなっている患者さんが多いといいます。

    そこで連携している草谷さんのもとで施術を受けてもらうと、首や肩が楽になるだけでなく、「胸の痛みが和らいだ」「深く呼吸できるようになった」と感じるケースもあるそうです。

    その背景として注目されているのが「自律神経」です。

    自律神経は、体を活動的にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経から成り立っています。車に例えるならアクセルとブレーキのようなもの。心拍数など、自分の意思だけでは調整できない体の働きを自動的にコントロールしています。

    ところが、ストレスや睡眠不足、カフェインの過剰摂取などによってバランスが崩れると、交感神経が優位な状態が続き、動悸や不眠などにつながることがあります。近年は首・肩こりも、そのバランスを乱す要因の一つではないかと考えられているそうです。

    ただし、「胸が痛いのは肩こりだろう」と自己判断するのは禁物。福本先生も、まず心臓病や不整脈などがないかをきちんと調べることが最も重要だと強調します。そのうえで異常が見つからなければ、首・肩こりや生活習慣、自律神経という視点から原因を探っていくことになります。

    番組後半では、福本先生が長年の診療経験から考案したダイエット理論も紹介されました。

    福本医院のホームページには、身長、体重、性別、年齢などを入力し、食事や運動で1日の摂取カロリーをどの程度減らせば、将来の体重がどう変化するかを予測する「体重予測計算表」も公開されています。

    「何をどれだけ頑張れば、どの程度の結果につながるのか」が見えることは、ダイエットを続けるうえで大きな助けになりそうです。

    便利なスマホやパソコンが生活の中心になった今だからこそ、首や肩から届く小さなサインにも目を向けたいですね。

     

  • 2026年9月20日(日) 10時00分 まいど!いらっしゃい!ようおこし!

    AIを受け入れた新しい大学教育とは?

    9月18日のゲストコーナーには、追手門学院大学 学長の真銅正宏さんをお迎えしました。

    2026年に創立60周年を迎えた追手門学院大学。開学当初は文学部と経済学部の2学部から始まり、その後大きく成長しました。

    2014年ごろには5学部、約5000人規模でしたが、学部の新設や改組を進め、現在は9学部、収容定員約1万人の大学へ。さらに理工学部の開設によって文系・理系の双方を備える総合大学となりました。

    2019年には茨木総持寺キャンパスを開設し、2025年には新たな校舎も完成。現在は約9000人の学生が総持寺キャンパスで学んでいます。芝生や学生がくつろげるスペースも整備され、単に授業を受けるだけではない、新しい大学の姿が生まれています。

    そして現在、真銅さんが、特に力を入れているのがAI時代に対応した教育です。

    大学では、生成AIを使ってレポートや論文を作成することへの懸念もあります。しかし真銅学長は、AIを遠ざけるのではなく、「きちんと使いこなせる学生を育てる」ことが重要だと話します。

    その一方で、AIの答えをそのまま受け入れるのではなく、それが正しいのかを判断するのは人間です。そこで追手門学院大学が新たな教育方針として掲げたのが、「しなやかで研ぎ澄まされた総合的人間知性を育む」という考え方です。AI時代だからこそ、人間自身の知性を磨く必要があるというわけです。

    大学ではすでにAIを教育支援にも活用しています。学生が利用するアプリにはAIアドバイザーを搭載し、学内の成績や履修状況、図書館利用などのデータをもとに、一人ひとりに合わせたアドバイスを行う仕組みを導入しています。将来の希望に応じて「こんな授業を取ってみては」と提案することもできるそうです。

    そして学長という立場を離れた真銅さんの専門は日本近現代文学。永井荷風などの研究から始まり、近年では文学作品に登場する「匂い」「食べ物」「触感」など、人間の五感と文学の関係を研究してきました。

    その研究は、現在の大学教育への考え方にもつながっています。

    オンラインで知識を得ることが当たり前になった今でも、学生たちは大学に来て対面で授業を受けたがるといいます。それは知識だけでなく、先生の声を聞き、友人と同じ空間にいて、会話を交わすという「リアルな感覚」があるからではないか。

    真銅さんは、大学を「勉強だけをするところではなく、人間体験をするところ」と表現します。

    AIを積極的に活用しながら、同時に人との出会いや五感、コミュニケーションを大切にする。追手門学院大学が目指しているのは、そんな新しい時代の大学教育です。

    そして4年間ですべての知識を教えるのではなく、卒業後も自ら学び続けられる方法を身につけてもらうこと。それが真銅さんの考える大学教育の理想なのです。

  • 2026年9月13日(日) 10時00分 まいど!いらっしゃい!ようおこし!

    パントマイムって、スゴイ!

    9月11日のゲストは、パントマイムパフォーマーの大熊隆太郎さんをお迎えしました。

    大熊さんは劇団での活動をはじめ、京都の舞台などにも出演し、パントマイムにとどまらない幅広い表現活動を続けています。

    実は、寺谷さんは以前、大熊さんのステージを観たことがあるそうで、「パントマイムだけでなく、いろいろなキャラクターや瞬間芸があって面白い」と絶賛。

    大熊さんによると、そもそもパントマイムとは「演劇ほど具体的ではなく、ダンスほど抽象的でもない、その中間のような身体表現」とのこと。基本的には言葉を使わない「ノンバーバル」の表現なので、言葉や国籍が違っても楽しめるのが大きな特徴なんだそうです。

    大熊さんがパントマイムに興味を持ったのは高校時代。演劇部で芝居をしながら、小さなネタや身体表現を試しているうちに「ちょっとできるかも」と感じたことがきっかけでした。もともと不思議なものや奇妙な世界が好きだったこともあり、演劇と並行してパントマイムの世界へと深く入っていったそうです。

    スタジオでは急きょ、大熊さんによる即興パントマイムも披露されました。見えない壁にぶつかり、閉じ込められた場所から抜け出そうとしたかと思えば、身体がまるで猫やヘビのように変化していく――。寺谷さんたちからは「本当に人間なの?」と驚きの声が上がりました。

    一見簡単そうに見えるパントマイムですが、やはり一朝一夕には身につかないそうで、少しずつ練習を積み重ね、重心移動や身体の感覚を覚えていくことが重要なのだそうです。

    そんな大熊さんが9月18日(金)から始まります豊岡演劇祭で披露するのが、「超さんぽ」。街そのものを舞台にした体験型の作品です。

    参加者はイヤホンを装着し、そこから聞こえる音楽やセリフを聴きながら、街中を歩く大熊さんについていきます。一般の通行人から見れば、突然大勢の人が一人の人物を追いかけ、時には同時に笑い出すという不思議な光景。

    参加者だけが共有できる世界観も、この作品ならではの魅力なんだそうです。

    さらに10月15日の「たかつきで!ROUDOKUエンターテイメント」では、朗読とパントマイムのコラボレーションにも初挑戦します。「言葉で伝える朗読」と「言葉を使わず伝えるパントマイム」という、一見正反対の表現がどのように融合するのか、こちらも楽しみなところですね。

    11月には自身の劇団による「理不尽」をテーマにした舞台も予定されています。客席と舞台の境界をなくし、観客が好きな場所からパフォーマンスを体験するというユニークな作品だそうですよ。

    演劇、パントマイム、そして体験型パフォーマンス。ジャンルの枠を軽やかに飛び越えながら、身体表現の可能性を追求する大熊隆太郎さん。芸術の秋、ぜひその不思議な世界を生の舞台で体験してみてはいかがでしょうか。

  • 2026年9月5日(土) 10時00分 まいど!いらっしゃい!ようおこし!

    「前のめり」に人生を切り拓く!ライターと医師の夫婦に聞く仕事とリハビリの世界

    9月4日のゲストは、インタビューライターのマエノメリ史織さん(右)と、愛仁会リハビリテーション病院 リハビリテーション科部長の中島敦史さん(左)をお迎えしました。

    実はお二人は、ご夫婦だとのこと。奥様のマエノメリ史織さんですが、「マエノメリ」という独特なペンネームは、ライタースクールで師匠から「君、前のめりだね」と言われたことがきっかけなんだそうです。

    周囲がプロのライターばかりという環境の中、当時は看護師やツアーガイドを経験した“ライター未経験者”。「みんなに追いつきたい」という熱意が、そのまま名前になったそうですよ。

    現在はライター4年目。『プレジデントオンライン』や『東洋経済』などで、企業経営者や老舗店主へのインタビュー記事を手掛けています。

    かつて約10年間看護師として働いていましたが、子育てとの両立を考えて転身。その後、京都を訪れる外国人観光客のツアーガイドにも挑戦しました。

    しかし、子どもの急な発熱などに対応しながら一人でツアーを担当する難しさを感じ、次の仕事としてライターの道へ進みました。

    そんな史織さんが大切にしているのは、取材相手の「人生を深掘りする」ことです。成功した経営者にも、そこに至るまでには良い時も悪い時もあります。その紆余曲折や危機をどう乗り越えてきたのかを聞くことで、読者が「自分も頑張ろう」と思える記事を目指しているそうです。

    「どんな人でも、じっくり話を聞けば面白い」。知らないことを素直に「それってどういうことですか?」と尋ねる姿勢も、史織さんならではの取材術です。

    続いて夫の中島さんには、脳神経内科とリハビリテーションについて伺いました。脳神経内科では、脳梗塞や認知症、てんかん、パーキンソン病のほか、脊髄や手足の神経、筋肉の病気まで幅広く診療します。

    中島さんが勤務する愛仁会リハビリテーション病院では、急性期治療を終えた患者さんが自宅や社会へ戻るための「回復期」のリハビリを担っているそうです。

    リハビリで重要なのは、単に体を動かすことではありません。「買い物に行きたい」「旅行に行きたい」といった、その人がこれからどんな生活をしたいのかという目標を持つことが大切だと中島さんは話します。医療スタッフは、その目標を実現するためのお手伝いをしていくのです。

    さらにユニークなのが、中島さんが病院内の勉強会に「漫才」を取り入れていることです。今回は先生が書いたパーキンソン病をテーマにした台本を、アルミカンのお二人が実演!

    安静時の手の震えや動作の遅さ、歩き始めにくいといった特徴を笑いを交えて紹介し、難しい医学知識も楽しく頭に入る勉強法となりました。

    中島さんによると、パーキンソン病は高齢になるほど患者さんが増えますが、適切な薬物治療と運動、リハビリを組み合わせながら上手に付き合っていくことが大切なんだそうです。

    看護師、ガイド、ライターへと「前のめり」に新しい世界へ飛び込む史織さんと、医療に漫才という新しい発想を取り入れる中島さん。

    分野は違っても、二人に共通しているのは、既成概念にとらわれず「まずやってみる」という姿勢なのかもしれませんね。

  • 2026年8月29日(土) 10時00分 まいど!いらっしゃい!ようおこし!

    「会いに行ける酒」が関西の魅力です

    8月28日のゲストは、食の専門ライターで元『あまから手帖』編集長の中本由美子さんをお迎えしました。

    今回、中本さんが番組に出演いただくことになったきっかけは、大阪・難波の名割烹「木川」での寺谷さんとの出会い。偶然の出会いから意気投合し、今回ご出演いただくことになりました。

    中本さんが食の世界と関わるようになったきっかけは、東京の出版社への就職したことだそうです。その後『あまから手帖』へ移り、以来30年以上にわたって食の取材や執筆に携わってきました。

    実は中本さん、意外にも子どもの頃は好き嫌いが多く、甘いものや三つ葉、みょうがなども苦手だったそうです。

    しかし仕事で本当においしい料理に出会ううちに印象が一変。「こんな味だったんだ」と次々に食の扉が開いていったと振り返ります。

    日本料理のお椀などを通して香味野菜の役割を知り、次第に苦手なものも克服していきました。

    『あまから手帖』時代の苦労として挙げられたのが、とにかく「食べる量」。ラーメン特集では若い頃なら1日に5軒ほど回り、取材先への敬意もあって一杯ずつしっかり味わっていたそうです。

    そんな中本さんが現在手掛けている仕事の一つが、この度、旭屋出版から刊行された『ウイスキーと料理 美味の調和』。

    神戸・三宮のバー「キース」のマスターが長年研究してきた、ウイスキーと料理の組み合わせを紹介する一冊で、中本さんが編集・執筆を担当しました。

    例えばマグロのトロ巻きにハイボール。日本酒が料理の旨味と寄り添いながら余韻を楽しませるのに対し、ウイスキーはトロの脂をすっと切り、次の一口を誘ってくれるといいます。ホタルイカの味噌漬けとピートの効いたウイスキーなど、意外な組み合わせも紹介されました。

    そして話題は、中本さんが大好きだという日本酒へ。

    関西の酒蔵を数多く取材してきた中本さんが語った日本酒の魅力は、「会いに行ける酒」という言葉でした。

    関西には長い歴史を持つ酒蔵が数多くあります。実際に蔵を訪れ、造り手に会い、その土地の空気を感じながら酒を知ることができる。それこそが関西で日本酒を楽しむ大きな魅力ではないか、と中本さんは話します。

    食べることだけでなく、その背景にいる人や土地まで取材してきた中本さんだからこそ生まれた「会いに行ける酒」という表現。食と酒の世界を、いつもより少し深く味わってみたくなるお話でした。