6月13日の「いろいろ万華鏡」では、映画監督の田中壱征さんをゲストにお迎えしました。
千葉県柏市出身の田中さんは、2歳で両親を失い、祖父母に育てられたという波乱の幼少期を経て、バックパッカーとして世界を巡り、映像の専門学校から講談社の映像部へとキャリアをスタート。
もともとは車関連の映像に関わっていましたが、やがて脚本家の倉本聰さんが主宰する「富良野塾」との出会いを機に、映画監督を目指します。
しかし商業映画の世界は、資金や人脈、名前の力が求められる厳しい場。そこで田中さんはいったん映像の世界を離れ、ビジネス知識を身につけることでスポンサーとの信頼関係を築き、映画制作の基盤を整えたそうです。
代表作『温もりの内側』や『風が通り抜ける道』では、家族や心の問題といった深いテーマを描き、小中学校の教材としても活用されるなど高い評価を得ています。
現在は、福島・会津を舞台にした『原町』と、東京をテーマにした『東京ロス通』の2作を同時進行で制作中。7月と11月の公開を予定しており、今後の動向にも注目ですね。