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寺谷一紀のまいど!まいど!

  • 2020年12月14日(月) 10時00分 大森保延のまごころ歳時記

    まごころ歳時記(12月11日)

    12月11日のお題は萩刈る」「紙漉き」「雑詠でした。

    まずは、大森先生の句から。
    「紙漉くや国栖は日本書紀の里」
    「萩の寺萩刈られいしを訪ふて」
    「丈余の萩 刈られて釈迦の像静か」
    「名物の萩の筆なる軸束ね」
    「萩刈られ句碑に日向の新しく」

    妙音新聞からは
    「萩刈りて指を折りたる余生かな」(藤井寺市 竹村智巳さん)
    「門前の萩刈られいて句碑の面」(柏原市 永味啓子さん)
    「一時は不安忘れて日向ぼこ」(四日市市 北山さん)

    今週の藤岡玉骨の句は、
    「紙漉きのゐてつつましきうけ應へ」
    「戸戸紙を干し吉野川大曲り」
    「紙漉き女四温の手風呂かたはらに」
    「切口のかくも鋭く萩刈られ」
    「女手に鎌執り萩を狩り習ふ」

    続いて今週の寺谷さんの句は、
    「萩を刈る新薬師寺の大中継」
    「紙すきの里に至高のおろし蕎麦

    あっきんの句は、
    「萩を刈る来年こそは明るさを」
    「紙漉の音に合わせて首を振る」

    続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。

    「萩散るや登山彩る里の山」(神戸市垂水区 ますきさん)
    「萩刈りに錆びた罐では役立たず」(赤穂市 風ちゃんさん)
    「コロナ禍で萩刈り遅れ年を越す」(神戸市垂水区 ちょい丸おやじさん)
    「萩かるに酒と共にと散ってゆく」(茨木市 金龍五色さん)
    「萩刈りし頬に冷たき風当たる」(池田市 うさこさん)
    「萩を刈り夕日を臨む縁側で」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
    「萩を刈る止んでまた降るコロナ禍で」(大阪市 恋するサボテンちゃんさん)
    「萩刈りて新芽に託す丑の年」(三田市 キロマルさん)
    「萩かりて見上げる空に冬悟り」(草津市 グリーゼ581さん)
    「コロナなき年に咲けよと萩を刈る」(守口市 守口のタヌキさん)

    「紙漉女 簀桁揺らすや赤き指」(姫路市 みよこさん)
    「紙漉きに挑戦あかぎれ痛みます」(赤穂市 風ちゃんさん)
    「漉く紙に葉っぱを散らすゆらゆらと」(神戸市北区 マーブルさん)
    「紙漉きの水と太陽 良き友に」(三田市 インコ・ママさん)
    「流し漉き伝わりし技 今もなお」(箕面市 箕面のとしジィさん)
    「紙漉きや牛乳紙に形変え」
    (加西市 えつこさん)
    「町家路地 紙漉き歌と水の音」(守口市 守口のタヌキさん)

    「初雪の優美な姿 富士の山」(神戸市北区 たけしさん)
    「初霜の石仏凍る隅に立つ」(明石市 明石のレモントマトジュースさん)
    「義士祭もコロナに屈し白旗や」(赤穂市 風ちゃんさん)
    「あばら家に今日は蟷螂 明日は誰」(箕面市 箕面のとしジィさん)
    「妻よりも怖いコロナの今年かな」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
    「晩秋や今夜も鍋にきまりけり」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
    「雁が去る湖面のあとの静けさよ」(加西市 えつこさん)
    「冬の庭 名残の薔薇が咲いている」(姫路市 姫路の夢太郎さん)
    「葦焼きを眺める土手に我ひとり」(守口市 守口のタヌキさん)

    大田先生が選んだ句は、
    「萩刈りや来年の花 夢見つつ」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
    「紙すきや吉野の里の6年生」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
    「中止でもこころに灯るルミナリエ」(川西市 心はいつも青春さん)

    大森先生が選んだ句は、
    「萩刈りを惜しむ声聞く通り道」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
    「萩刈られ明るく広がり風通る」(神戸市北区 マーブルさん)
    「萩刈れば陽がさしこみし吾が庭に」(姫路市 みよこさん)
    「萩刈るや街の喧騒 風運ぶ」(三田市 インコ・ママさん)
    「ポケットのカイロが温もる駅ホーム」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
    「香りたつ豆炭火鉢の焼き目刺し」(守口市 守口のタヌキさん)

    「紙漉きの和紙の伝統 後世に」(神戸市北区 たけしさん)
    「紙漉き場 昨夜の雪が降り積もる」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
    「紙漉きの部屋熱気立つや忙しき」(神戸市垂水区 ますきさん)
    「紙漉きのしもやけの手で織りなす美」(神戸市垂水区 ちょい丸おやじさん)
    「紙漉きに古文書治し新しく」(茨木市 金龍五色さん)
    「紙漉きて卒業証書自作する」(池田市 うさこさん)
    「初雪の便り聞きつつ紙を漉き」(淡路市 お散歩おじさん)
    「寒冷に耐えて紙すき光る技」(川西市 心はいつも青春さん)
    「マスクして卒業証書の紙を漉く」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
    「紙漉きや世界に誇る和紙ここに」(三田市 キロマルさん)
    「紙漉きや額に汗し白い息」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
    「紙漉きの冷たさ耐えて技守り」(草津市 グリーゼ581さん)

    「師走来て未だコロナは衰えず」(池田市 うさこさん)
    「去年今年闇を浮彫り新コロナ」(三田市 インコ・ママさん)
    「年の瀬や喪中ハガキが今日も又」(姫路市 みよこさん)
    「かろうじて師走に吉報はやぶさ2」(三田市 インコ・ママさん)
    「幼き日 年の瀬感じた煤払ひ」(大阪市東住吉区 ラビットさん)

    今週の特選句は、

    「紙すきや吉野の里の6年生」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
    「中止でもこころに灯るルミナリエ」(川西市 心はいつも青春さん)

    でした。

    次回のお題は大掃除」「千鳥」「雑詠で募集します。

    お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
    初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!

    〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係

    講評 大森保延さん
    昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
          文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
          辯天宗文化部の発展に寄与。
    平成7年  大和礼法弁才御流興隆。
    平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
    平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
    平成21年
     〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
    昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
    大阪府更正保護協会理事。
    茨木市更正保護推進協議会副会長。