今回のお題は「雪渓」「滝」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「富士山頂おかまの雪渓めぐらんと」
「散歩から深みはまり大滝へ」
「大滝へうかうかと来て獣道」
妙音新聞からは
「残雪の立山ながめる生家跡」(能美市 小野芳子さん)
「雪渓や友の写真と訪ねをり」(藤井寺市 竹村智巳さん)
「滝しぶく行場の苔の不動尊」(八尾市 淺井祥多さん)
「白糸を二筋追加雨後の滝」(木津川市 尾前正成さん)
つづいて著名な俳人の句をご紹介します。
「あら滝や満山の若葉皆震ふ」(夏目漱石)
「八重にして芥子の赤きぞ恨みなる」(夏目漱石)
「蛇のから滝を見ずして返りけり」(正岡子規)
「岩つかみ片手に結ぶ清水哉」(正岡子規)
次に出演者の皆さんの句をご紹介します。
まず寺谷さんの句は、
「まどろみをさます滝音ゲリラ雨」
アシスタントの中橋さんは、
「想像す あの雪渓に涼をとる」
「滝音に感じる鼓動 生きる音」
コメンテーターの西村さんは、
「雪渓に見立てみぞれに匙をさす」
「汗ぬぐう千里の先に滝しぶき」
つづいて今週のリスナーのみなさんの句をご紹介します。
「雪渓の数が年々減っていく」(守口市 しんきいってんさん)
「雪渓の水がきらめく尾瀬の山」(神戸市北区 たけしさん)
「雷鳥のしぐさに一息 雪の渓」(八尾市 ゴンちゃんさん)
「雪渓の光まぶしきユングラホッ」(堺市 堺のかわちさん)
「雪渓や滑って転んで滑落か」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「雪渓の緑に雷鳥 夏姿」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「雪渓を滑りし尻の冷たさよ」(姫路市 みよこさん)
「雪渓にはばまれ球児 夏がゆく」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「囂々と滝壺向って一直線」(東大阪市 やすよさん)
「六甲の閑かの緑 滝の音」(篠山市 まさあっこさん)
「暑い夏 滝にあたれば生きかえる」(奈良県高市郡 はるぴーさん)
「苦労して たどり着く滝ほそい糸」(守口市 しんきいってんさん)
「雷鳴も かき消すほどの滝の音」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
それでは、出演者の皆さんが選んだ句を紹介します。
ゲストのギャラリーレア太田さんは
「カップルの会話邪魔する滝の音」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
コメンテーターの西村さんは
「雪渓を雷鳥親子がチョコ走り」(守口市 守口のタヌキさん)
「滝の水しぶきとなりし涼誘う」(神戸市垂水区 ますきさん)
マイマイは
「館山の雪渓輝く青い空」(東大阪市 やすよさん)
「腑に落ちぬこともあろうに滝の水」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
大森さんは
「雪渓に雷鳥一羽 迷い込み」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「滝雫 浴びて涼をとる行者」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「時に哭き 時に笑うや滝の音」(神戸市垂水区 きぃろっくさん)
「とどまれる水を残して滝ツボへ」(交野市 星のブランコさん)
「願い事 音羽の滝から流れおち」(守口市 守口のタヌキさん)
そして今週の特選句は、
「消え残る雪渓一つ山肌に」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「登竜を秘めし応挙の滝しぶき」(八尾市 ゴンちゃんさん)
でした!
次回のお題は「晩夏」「中元」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。
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