今回のお題は「河豚」「蕪村忌」でした。
まず、大森さんの句からご紹介します。
「河豚づくし心動かす旅程かな」
「蕪村忌の日のあれこれや子規漱石」
「蕪村忌や上田秋成親しくし」
妙音新聞からは
「百人の黙百人の蟹料理」(八尾市 淺井祥多さん)
「鮟鱇と目が合い逸らす魚市場」(四日市市 北山紀美さん)
「俳諧は旅の存問翁の忌」(八尾市 淺井祥多さん)
つづいて著名な俳人の句をご紹介します。
「河豚汁や死んだ夢みる夜もあり」(夏目漱石)
「うき除夜を壁に向へば影法師」(夏目漱石)
「旅にして申訳なく暮るゝ年」(夏目漱石)
「鰒汁一休去って僧もなし」(正岡子規)
「風呂吹の一きれづゝや四十人」(正岡子規)
続いてに出演者の句をご紹介します。
まず寺谷さんの句は、
「河豚なべは まずはこだわりポンズから」
「蕪村忌や遊び心の酒肴」
アッキンの句は、
「河豚しゃぶを芽ネギと一緒 ポン酢添え」
「蕪村忌に白梅と共に合掌よ」
続いて今週のリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「値段みて通り過ぎるは河豚の店」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「ふぐ鍋のどこがうまいと思ひけり」(枚方市 かつみさん)
「鍋恋し ふぐのてっちり冬の味」(神戸市北区 たけしさん)
「ふぐ食べる心うきうきたのしいひ」(東大阪市 雪のうさぎさん)
「蕪村忌の廃寺の鐘やひとり酒」(篠山市 まさ・あっこさん)
「蕪村忌や流れ優しき時の掟」(交野市 星のブランコさん)
「蕪村忌や折々のうた ひもときて」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「打込むや句作十年蕪村忌に」(神戸市垂水区 ますきさん)
「障子貼る 母に手を添え冬支度」(松原市 ただのおやじさん)
それでは、出演者の皆さんが選んだ句を紹介します。
コメンテーターの宮倉さんは
「鍋囲み 湯気の向こうに笑顔あり」(姫路市 ラジオ部屋の怪人さん)
「蕪村忌や しずかに人のルミナリエ」(姫路市 みよこさん)
寺谷さんは
「宝くじ外れて当たる河豚の肝」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「蕪村忌にサンタが来たり子はのたり」(姫路市 ラジオ部屋の怪人さん)
アッキンは
「河豚食す 日本に生まれ感謝する」(守口市 しんきいってんさん)
「蕪村忌や電飾きらめく御堂筋」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
大森さんは
「フグの宴 妻は一人で何を食う」(交野市 星のブランコさん)
「猛毒を秘めし魚や『ふく』とよび」(八尾市 ゴンちゃんさん)
「ふぐを食べ福を呼び込む反省会」(神戸市垂水区 ますきさん)
「子供部屋 河豚提灯を吊るしおき」(姫路市 みよこさん)
「蕪村忌や あれやこれやと障子貼る」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
そして今週の特選句は
「婚礼の前夜のふぐや涙味」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「蕪村忌や俳画に遊ぶ江戸の華」(八尾市 ゴンちゃん)
次回のお題は「大晦日」「懐炉」「重ね着」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。