7月26日のお題は「土用干」「雑詠」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「代々の香ぐわし念珠も曝らしけり」
「土用干し宗祖ゆかりを念入りに」
「息づまる投打の陣営汗の指示」
妙音新聞からは
「土用干し座布団五〇〇境内に」(堺市 河内 紀雄さん)
「田の縁日ごと濃くなり土用来る」(橋本市 植山 朝子さん)
「紫蘇を入れ後は土用の三日干し」(石川県鹿児島郡 清水 好子さん)
「土用干いく度も太陽仰ぎつつ」(志摩市 仲谷 陽子さん)
「真雁かどうかは知らず軸曝す」(八尾市 淺井 祥多さん)
今週は、向井去来と松尾芭蕉の句をご紹介します
「鎧着てつかれためさん土用干し」去来初期の句
「水風呂に二人で入る組あわせ」
「茶小紋の絽の十德のすんがりと」
「無き人の小袖も今や土用干」去来の妹 千子の身まかりける頃 みののくに芭蕉より
今週の寺谷さんの句は、
「梅の里 見るだにつば出る土用干し」
「久々に天神祭と無縁の夜」
あっきんの句は、
「茶席終え着物労う土用干し」
「酒粕を真夏にもらいバテ予防」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「スーパーで うなぎ競り合う土用の日」(明石市 明石のレモントマトジュースさん)
「梅干しを美味しくなれと土用干し」(東大阪市 やすよさん)
「土用干し 庭に転んだ 梅一つ」(淡路市 お散歩おじさん)
「飯盛の やまを隠して土用干し」(交野市 星のブランコさん)
「梅の実を変身させる土用干し」(赤穂市 アンちゃんさん)
「土用干し祖母の着物や大処分」(神戸市垂水区 ますきさん)
「土用干し嫁入り衣装の留袖を」(赤穂市 風ちゃんさん)
「土用干 梅整列し甲羅干し」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「今年又 梅干し漬けて土用干し」(茨木市 蒼龍さん)
「手足・へそ ダニにかまれて土用干し」(守口市 守口のタヌキさん)
「母親は空を眺めて土用干し」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「海開き夏空のもと楽し気に」(神戸市北区 たけしさん)
「向日葵の太陽ごとし手をかざす」(明石市 明石のレモントマトジュースさん)
「流れ出す素麺ともに妻の愚痴」(大阪市平野区 くずれ荘管理人さん)
「蚊帳を吊り うちわ使って入る極意」(豊岡市 ブタのブーさん)
「胡瓜断ち無事に迎える祇園さん」(茨木市 蒼龍さん)
「白鵬の秘めたる闘志 夏の場所」(姫路市 みよこさん)
「蝉よりも うるさい我が子 夏休み」(大阪市平野区 くずれ荘管理人さん)
「雨蛙 車張りつき目的地」(加西市 えつこさん)
それでは出演者の皆さんが選んだ句をご紹介します。
あっきんが選んだ句は、
「土用干し蚊を追い払い爽快に」(神戸市北区 たけしさん)
「砂アチチてんてこ舞いの海の家」(交野市 星のブランコさん)
大森先生が選んだ句は、
「土用干し久し能面 懐かしむ」(加西市 えつこさん)
「土用干し我が人生も晴れやかに」(姫路市 ラジオ部屋の怪人さん)
「干しざおが足りないくらい土用干し」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「虫干しの たとう紙開く手の優し」(篠山市 まさ・あっこさん)
「断捨離で土用干しする遺留品」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「草刈りのエンジン音と蝉の声」(淡路市 お散歩おじさん)
「長年の図書棚整理 土用干し」(神戸市垂水区 ますきさん)
「梅雨明けや校歌は空にすいこまれ」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「浴衣きて外湯めぐりと下駄の音」(守口市 守口のタヌキさん)
「虫捕りの思い出までも カゴにいれ」(大阪市平野区 くずれ荘管理人さん)
「風鈴や我が家の音と聞き分けり」(篠山市 まさ・あっこさん)
「予定表 作って終わる夏休み」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
今週の特選句は、
「古書ならべ寝そべる猫も土用干」(姫路市 みよこさん)
「向日葵の迷路で孫と出られない」(赤穂市 風ちゃんさん)
「蝉時雨 惨事悲しや京アニメ」(姫路市 みよこさん)
でした!
次回のお題は「七夕」「雑詠」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
辯天宗文化部の発展に寄与。
平成7年 大和礼法弁才御流興隆。
平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
平成21年
〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。