兵庫県は、県内の3分の1が豪雪地帯に指定されており、雪崩危険箇所も1,982箇所あります。
幸いなことに、ここ数年、県内では雪崩の被害はありませんが、油断は禁物です。
日本全体でみると、国土の半分以上が豪雪地帯に指定されている現状を踏まえて、政府は毎年12月1日から7日までを「雪崩防災週間」とし、全国的に、雪崩災害による人命と財産の被害防止の啓発活動を行っています。
ここで簡単に、雪崩が起きるメカニズムをご紹介します。
雪崩とは、斜面に積もった雪が、重力の作用で滑り落ちてくる現象です。滑り落ちる雪の位置によって「表層雪崩」と「全層雪崩」の2種類に分けられます。
「表層雪崩」
気温の低い1月から2月頃に、すでに雪が積もっている場所に、短時間に大量の雪が積もった場合に多く発生します。
大規模なものは、雪煙を巻き上げながら、山の麓から数キロ先まで達することもあり、大災害をもたらすこともあります。
「全層雪崩」
春先の雪解けの頃に、天気が良く気温が上昇した時に多く発生します。
地面に積もっている雪が全て滑り落ちてくるのが特徴です。
どちらも、斜面の角度が30度から45度の場所で発生しやすく、また裸の地面より低木林や草地などの方が発生のリスクが高い傾向があります。
表層雪崩の場合、そのスピードは最大で時速200kmと新幹線並みの速さです。 全層雪崩でも最大80kmのスピードがあります。
雪崩の兆しは、斜面に亀裂が入ったり、こぶし大の雪の塊が落ちてくるなどの現象が確認されたら注意が必要です。
もしも雪崩に遭遇したら、雪崩の進行方向に対して左右の方向に逃げるようにしてください。
コーナー提供:
- まごころ歳時記(12月1日)
- 「雪崩防災週間」のおしらせ
- 間違った燃料によるトラブルのお話