今回のお題は「晩夏」「中元」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「惜敗の将に晩夏の明日あり」
「中元に重ね米寿を寿がれ」
「花朝女の団扇の中元みてらより」
妙音新聞からは
「晩夏の灯点す特急通過駅」(八尾市 淺井祥多さん)
「睨み合う縁台将棋晩夏かな」(吹田市 土山川水さん)
「中元や同じお家に同じ品」(綾部市 森本信太郎さん)
「お中元天地無用は矢印で」(堺市 河内紀雄さん)
つづいて著名な俳人の句をご紹介します。
「来る秋のことわりもなく蚊帳の外」(夏目漱石)
「化学とは花火を造る術ならん」(夏目漱石)
「君が名や硯に書いては洗ひ消す」(夏目漱石)
「八朔や朝日静かに稲の波」(正岡子規)
「草花を画く日課や秋に入る」(正岡子規)
次に出演者の皆さんの句をご紹介します。
まず寺谷さんの句は、
「町工場ひさしのかげに晩夏かな」
「中元の菓子ため置きて朗読会」
マイマイの句は、
「晩夏の夜 指折り数え九、十、と」
「中元に一筆添えて水ようかん」
コメンテーターの西村さんは、
「雪渓に見立てみぞれに匙をさす」
「汗ぬぐう千里の先に滝しぶき」
今週もリスナーのみなさんからたくさんの句を頂きました!
「うつらうつら晩夏の響きがゆりかごに」(高槻市 三丁目の夕日さん)
「公園の木陰で涼む晩夏かな」(神戸市垂水区 ますきさん)
「晩夏にて小麦の肌の子供たち」(神戸市北区 たけしさん)
「感想文 焦る心の晩夏かな」(たつの市 悪魔の囁きさん)
「梵鐘の銘文分かつ晩夏光」(篠山市 まさ・あっこさん)
「須磨海岸波音さみし晩夏かな」(加東市 姫路セントラルぱくっ!!さん)
※大森さんに校正して頂いてます。
「化粧乗り良くて晩夏の山ガール」(交野市 星のブランコさん)
「もの悲し晩夏晩夏と法師ゼミ」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「炎天下 晩夏の句など詠めないよ」(守口市 しんきいってんさん)
「球児らの汗光りたる晩夏かな」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「里山にヒグラシ泣きぬ晩夏かな」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「中元や真心届く郷の味」(神戸市垂水区 ますきさん)
「お盆にて元気の便り お中元」(神戸市北区 たけしさん)
「お中元 心を込めて品選び」(たつの市 悪魔の囁きさん)
「お中元 父の喜ぶ物ばかり」(揖保郡 斑鳩の卑弥呼さん)
「家用は買えぬが中元は買える」(交野市 星のブランコさん)
「御中元 帰りは青果どっさりと」(守口市 しんきいってんさん)
「中元のそうめん供え先祖待つ」(姫路市 みよこさん)
「中元で日焼けの叔父の顔思う」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「お中元 日ごろの恩を箱に詰め」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
それでは、出演者の皆さんが選んだ句を紹介します。
寺谷さんは
「種を取り晩夏のはずが汗流れ」(松原市 ゴーヤどうやさん)
マイマイは
「宿題をタップリ残し晩夏来る」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「箱ゆすり中元の中身 探る孫」(高槻市 三丁目の夕日さん)
大森さんは
「赤トンボ見つけた昨日 晩夏なり」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「赤トンボともにさがそう秋の風」(守口市 守口のタヌキさん)
「花火消え ちいさき音の闇晩夏」(姫路市 みよこさん)
「半年の感謝を添えて お中元」(八尾市 ゴンちゃんさん)
「やりとりをする人減りぬ お中元」(枚方市 かつみさん)
「梅干しをやっと漬かって お中元」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「夏色の金魚鉢で贈る涼」(守口市 守口のタヌキさん)
「中元や感謝の気持ち柿の葉ずし」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
そして今週はゲストの前田さんが選ばれた句が二つとも特選でした!
「海の色 波の花にも風晩夏」(八尾市 ゴンちゃんさん)
「お中元 贈る涼しいことば添え」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
次回のお題は「初秋」「原爆忌」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。
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