10月25日のお題は「鉢たたき」「雑詠」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「新帝にならせて祝砲万歳の秋」
「鉢たたき芭蕉去来の待つ暁」
「芭蕉の忌不易流行かたらんと」
妙音新聞からは
「難聴の夫に聞こえぬ鉢叩き」(橋本市 森岡順子さん)
「一念のあうらに響く鉢たたき」(練馬区 北星関子さん)
今週は、向井去来の句をご紹介します
「旅人のご馳走にうれしはち扣き」 去来
「箒こせ真似ても見せむ鉢扣」 去来
「長嘯が墓もめぐるか鉢たたき」 芭蕉
「千鳥たつ鴨川こえて鉢たたき」 基角
「瓢箪は手作になるべし鉢敲」 桃隣
今週の寺谷さんの句は、
「鉢叩き 直哉の真鶴 読み返し」
「飲み帰り 木犀の香に 足を止め」
あっきんの句は、
「いつの日か 拝見したいな 鉢たたき」
「秋の風 点前でひやり 大茶会」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「タイの国 大行列の鉢たたき」(大阪府守口市 しんきいってんさん)
「被災地を鳴いて励ます金たたき」(神戸市北区 たけしさん)
「今で言う よさこい踊り鉢たたき」(赤穂市 風ちゃんさん)
「朝寒の門前雀羅に撞木の音」(守口市 守口のタヌキさん)
「鉢たたき ぞろぞろついて墓地に行く」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「洛中に まだ月残る鉢叩」(姫路市 みよこさん)
「鉢叩われも一緒に となえけり」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「鉢たたき空也上人 偲ばるる」(池田市 うさこさん)
「木戸覗き子らがあと追う鐘叩き」(交野市 星のブランコさん)
「ラグビーで秋空のもと沸く日本」(神戸市北区 たけしさん)
「髪切ったインスタグラムで秋感じ」(神戸市西区 西区のちゃ~きちさん)
「即位礼 休みと知らぬ秋の朝」(淡路市 お散歩おじさん)
「錦雲渓 俄に染まる大舞台」(守口市 守口のタヌキさん)
「月刊の賞品目掛け秋を詠む」(守口市 しんきいってんさん)
「露霜や令和元年あとわずか」(赤穂市 風ちゃんさん)
「台風で温暖化をと考える」(茨木市 蒼龍さん)
それでは出演者の皆さんが選んだ句をご紹介します。
コメンテーターの大橋さんが選んだ句は、
「鉢叩き うっぷん張らしスッキリだ」(滋賀県草津市 バス会社に就職してもバスに乗らない滋賀のまー君さん)
「地震より大雨怖い超高層」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
ゲストの原田さんが選んだ句は、
「早朝や僧侶揃いし鉢たたき」(神戸市垂水区 ますきさん)
「秋雨の川面見つめて涙する」(兵庫県三田市 ひろちゃんさん)
大森先生が選んだ句は、
「夕暮れの掠れた声の鉢叩き」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「夜更けて遠くで鳴ったか鉦叩き」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「鉢叩き比叡おろしの風に消え」(淡路市 お散歩おじさん)
「ハロウィンで かわいい魔女に秋の風」(赤穂市 アンちゃんさん)
「あちこちに爪跡残し野分去る」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「風物や軒先飾る吊し柿」(神戸市垂水区 ますきさん)
「神宮の森に消えたりホームラン」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「甘美なる初恋の日の金木犀」(池田市 うさこさん)
「金剛が見ゆる山頂 秋の夕」(交野市 星のブランコさん)
今週の特選句は、
選ばれた方全員が特選
です。
次回のお題は「神送り・炉開」「雑詠」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
辯天宗文化部の発展に寄与。
平成7年 大和礼法弁才御流興隆。
平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
平成21年
〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。