1月29日のお題は「旧正月」「春隣」「雑詠」でした。
まずは、大森先生の句から。
「旧正月一ト息ついてみたきとき」
「こんなにも地球病みても春隣」
「寺に生れ寺に老いけり初詠歌」
妙音新聞からは
「旧正月慣例どほり仕度して」(福岡市 永野久美子さん)
「堀めぐり船頭話す春隣り」(柏原市 永味啓子さん)
「旧正は舟飾りして雑賀﨑」(和歌山市 木下榮子さん)
「しなやかに猫よぎりゆく春隣」(藤井寺市 竹村智巳さん)
今週の藤岡玉骨の句は、
「寝足りし眼に旧正の日の障子」
「寒雀煤よごれしてふくらみて」
「女房を助手台に載せ炭出荷」
「煮こごりやぴんと揆ねたる鰭一つ」
「梅副へて鰭のうごける鯉の苞」
続いて今週の寺谷さんの句は、
「春節も閑古鳥鳴く戒橋」
「難病の子らと寄り添い春隣」
あっきんの句は、
「静寂な旧正月に花火なく」
「春隣一念発起英会話」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「旧正月にぜんざい作りおもてなし」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「旧正月さて初もうでにいこうかな」(豊岡市 あきひめさん)
「いそいそと餅米とぐや旧正月」(姫路市 みよこさん)
「餅砕き善哉食べた旧正月」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「旧歴で祝う正月普段どり」(茨木市 蒼龍さん)
「取り戻す南京町の旧正月」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「旧正や南京町に賑わいが」(三田市 キロマルさん)
「旧正月とんどで暖取る少年期」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
「旧正や喋くる飲茶 夢の跡」(三田市 インコ・ママさん)
「旧正月かゆのあずきをかみしめて」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「雨上がり軒に陽炎 春隣」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「猫ふんじゃった聞こえてくる春隣り」(堺市 のりおさん)
「春となりざわめく夜のミルクティー」(大阪市浪速区 ちひろさん)
「春となりピンクの服がまっている」(豊岡市 あきひめさん)
「ランドセル選ぶ友にも春隣」(姫路市 みよこさん)
「蹲いに春待つ蝿のぎこちなさ」(守口市 守口のタヌキさん)
「あったかい雨を呼ぶかな春隣」(茨木市 蒼龍さん)
「自転車の誇りを払う春隣」(大阪市福島区 恋するサボテンちゃんさん)
「春隣イカナゴ焚くぞ腕まくり」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「コロナ禍で一人家飲み春隣」(赤穂市 風ちゃんさん)
「さえずりにふと耳澄ます春隣」(草津市 グリーゼ581さん)
「孫たちは二年四年と春隣」(赤穂市 アンちゃんさん)
「春隣り夢追う孫のシャボン玉」(川西市 心はいつも青春さん)
「ホーホケキョならずも初鳴き春隣り」(箕面市 箕面のとしジィさん)
「武庫川の水勢増すや春隣り」(三田市 キロマルさん)
「広告のブラウス目を引く春隣」(貝塚市 おにぎり娘さん)
「老健で母は白寿や春隣」(交野市 星のブランコさん)
「春隣 縁側で猫 日向ぼこ」(池田市 うさこさん)
「花屋さん色とりどりで春隣」(神戸市北区 マーブルさん)
「菌減の全集中も春となり」(守口市 しんきいってんさん)
「もふもふのメジロぴょんぴょん春隣」(大阪市東淀川区 淀川ペンギンさん)
「カーテンに木々の揺れるや春隣」(泉南郡 さくらさん)
「渋柿の実り求めし寒雀」(神戸市垂水区 ますきさん)
「片方が まいごの手袋さみしそう」(豊岡市 あきひめさん)
「神殿に響く拍手 冬の雨」(姫路市 みよこさん)
「春疾風 富士はここぞと吹き荒れる」(守口市 守口のタヌキさん)
「スーパーで予約促す恵方巻き」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「節分の今年の鬼は見えぬ菌」(赤穂市 風ちゃんさん)
「中華街 春節きたり獅子が舞う」(箕面市 箕面のとしジィさん)
「午前二時 ネコの鳴き声 力無く」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
「堀端の柵の水仙 顔覗く」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「もう二月恋しく思う暖かさ」(池田市 うさこさん)
「冴え返る千万ドルの夜景かな」(三田市 インコ・ママさん)
「そろそろか公園の梅探し行く」(池田市 うさこさん)
「節分の鬼は裸で服はうち」(守口市 しんきいってんさん)
「冬の月 朝までてらす煌煌と」(大阪市東住吉区 ラビットさん)
「立春や今年は3日なりにけり」(吉野郡 吉野の茶つみさん)
宮倉さんが選んだ句は、
「里帰り旧正月や あんこ餅」(神戸市垂水区 ますきさん)
「せせらぎはワルツの調べ春隣り」(三田市 インコ・ママさん)
「鬼は外されど今年はコロナ外」(草津市 グリーゼ581さん)
大森先生が選んだ句は、
「南京街は魏呉蜀の旧正月」(神戸市灘区 まりこさん)
「晴れやかに振り袖揃う小正月」(神戸市中央区 吉田古民家さん)
「硝煙に舞う獅子頭うねり龍」(守口市 守口のタヌキさん)
「コロナでも田舎は祝う旧正月」(赤穂市 風ちゃんさん)
「獅子舞や厄災祓え旧正月」(池田市 うさこさん)
「福よこい赤があふれる旧正月」(神戸市北区 マーブルさん)
「春隣り耳に馴染みの戸の軋み」(神戸市灘区 まりこさん)
「川端の細道散歩 春隣」(神戸市垂水区 ますきさん)
「朝露に庭の草花 春隣」(大阪市平野区 マサファイターさん)
「雑巾に刺繍の名入れ春隣」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「センバツの吉報聞くや春隣」(吉野郡 吉野の茶つみさん)
「節分もコロナに負けた豆投げず」(神戸市中央区 吉田古民家さん)
「鬼は内コロナも内で豆撒きや」(茨木市 蒼龍さん)
「我が街の車列消したり今朝の雪」(三田市 キロマルさん)
「冬満月あおぎて祈る常の日々」(神戸市北区 マーブルさん)
今週は選ばれた句を全て特選句とさせて頂きました。
次回のお題は「節分」「立春」「雑詠」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
講評 大森保延さん
昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
辯天宗文化部の発展に寄与。
平成7年 大和礼法弁才御流興隆。
平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
平成21年
〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。