今回のお題は「時鳥(ほととぎす)」「鬼灯(ほおずき)」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「啼き真似て人それぞれの時鳥」
「これやこの浅草観音鬼灯市」
「鬼灯の袋はまたも破れたり」
妙音新聞からは
「時鳥啼いておしゃべり取られけり」(岩出市 吉益宜子さん)
「時鳥軽口の言ふ今日の雨」(御坊市 松本啓子さん)
「鬼灯や懐石膳に納まりぬ」(松阪市 森本晶子さん)
「鬼灯を吹き鳴らし日のはるかなり」(五條市 馬場廣道さん)
つづいて著名な俳人の句をご紹介します。
「時鳥たった一声須磨明石」(夏目漱石)
「十銭で名画を得たり時鳥」(夏目漱石)
「祇園会や二階に顔のうづ高き」(正岡子規)
「叢に鬼灯青き空家かな」(正岡子規)
「鉢植えの梅の実黄なり時鳥」(正岡子規)
それでは出演者の皆さんの句をご紹介します。
まず寺谷さんの句は、
「ほおずきの八寸涼し川の床」
アシスタントの中橋さんは、
「鬼灯という名似合わぬハート柄」
「鳴かぬ声 姿さがせずほととぎす」
アルミカン高橋さんは
「時鳥のようなきれいな声ほしい」
アルミカン赤阪さんは
「ふれてみる ほおずきの様な私の頬」
つづいて今週のリスナーのみなさんの句をご紹介します。
「ほととぎす声たずぬれど姿うせ」(八尾市 ゴンちゃんさん)
「時鳥どこでないているのかな?」(奈良県高市郡 はるぴーさん)
「ホトトギス鳴いて大きな雲を呼ぶ」(大阪市東淀川区 淀川ペンギンさん)
「山にいり何を語るか時鳥」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「鬼灯や中の小法師 経をよむ」(八尾市 ゴンちゃんさん)
「夜店行き ほおずきねだった少年期」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「鬼灯を飾りて待は盂蘭盆会」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「ほおずきを鳴らして遊んだ母居ない」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
それでは、出演者の皆さんが選んだ句を紹介します。
ゲストの村田さんは
「ホトトギス ベビーシッター頼りすぎ」(守口市 しんきいってんさん)
「ほおずきの笛を鳴らして遊ぶ夏」(神戸市北区 たけしさん)
コメンテーターの吉村さんは
「ほととぎす夏の便りの渡り鳥」(神戸市北区 たけしさん)
「ほおずきを破りて赤い実の秘密」(交野市 星のブランコさん)
アルミカン高橋さんは
「人の世に思わせぶりな時鳥」(交野市 星のブランコさん)
アルミカン赤阪さんは
「山荘の目覚まし時計 時鳥」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「鬼灯を鳴らして遊ぶ昔ギャル」(守口市 しんきいってんさん)
中橋さんは
「ホトトギス育児放棄を悔いて鳴き」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「なんと読む鬼灯の文字 検索す」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
大森さんは
「時鳥 声をたどれば電子辞書」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「遍路道 谷響く声ほととぎす」(篠山市 まさあっこさん)
「時鳥てっぺんはげたと子ら覚え」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「鬼灯市 売り子のように女は鳴らず」(堺市 堺のかわちさん)
「鬼灯を蚊帳で鳴らして叱られし日」(姫路市 みよこさん)
そして今週の特選句は、
「千姫の化粧櫓や不如帰」(姫路市 みよこさん)
「ほおずきの一鉢ほどの夏を買い」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
でした!
次回のお題は「富士山」「土用干(どようぼし)」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。
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