10月30日のお題は「木の実」「柿」「雑詠」でした。
まずは、大森先生の句から。
「施主さんは青果組合初の柿」
「コロナ菌滅することも柿大和」
「足柄の大きな栗が届きけり」
「糠ほどの実芒も入れ栗の粥」
妙音新聞からは
「ふる里は山河燃えたつ赤い柿」(橋本市 平出恭子さん)
「塔仰ぎ長き祈りに木の実落つ」(柏原市 永味啓子さん)
「生き方の揺れて木の実のやじろべえ」(四日市市 北山紀美さん)
「柿の絵を病床の姉絵手紙に」(京都市 四方芳枝さん)
「山柿や景色とともに熟しゆく」(練馬区 北星関子さん)
今週の藤岡玉骨の句は、
「南天の實に来る鵯をこころ待ち」
「小鳥きて枝に好ミのあるらしく」
「小鳥くることの愉しく風邪かろく」
「柿たわわかくてにちにち柿日和」
「筋塀の屋根に乗る枝柿たわわ」
続いて今週の寺谷さんの句は、
「久々の東京の夜 柿なます」
「手土産の栗のクッキー絵のごとし」
あっきんの句は、
「口に粉 柿大福の幸福よ」
「わいわいと 木の実拾いに 夢中かな」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「楊枝刺しドングリ独楽で競う子ら」(守口市 守口のタヌキさん)
「玄関を開けて木の実のお客様」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「甘樫や木の実探しの老母かな」(吉野郡 吉野の茶つみさん)
「幼き日 小さな木の実の唄に泣く」(草津市 グリーゼ581さん)
「何となく拾いたくなる木の実かな」(三田市 インコ・ママさん)
「腹すかし木の実集めた少年期」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「山淋し木の実少なしなりし日に」(茨木市 蒼龍さん)
「イガグリを足で押さえた田舎の子」(東大阪市 シティボーイさん)
「庭に来て木の実啄む鳥三羽」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「しいの実を拾った山は密林に」(姫路市 姫路の夢太郎さん)
「喜ぶよ団栗投げつけ よちよちよ」(大阪市福島区 恋するサボテンちゃんさん)
「おままごと木の実集めて葉っぱのお皿」(神戸市北区 マーブルさん)
「木の実なくクマ温泉街でエサあさる」(赤穂市 風ちゃんさん)
「里山の小鳥競って木の実食べ」(神戸市垂水区 ますきさん)
「幼子のフォークなめなめモンブラン」(姫路市 みよこさん)
「幼子の拾った木の実ポケットに」(熊取町 さくらんぼさん)
「柿右衛門 白磁の壺に枯淡の美」(守口市 守口のタヌキさん)
「てっぺんの柿はカラスにおすそ分け」(池田市 うさこさん)
「柿の実を一つは猿にあげまする」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「正月のあんぽ柿を期待して」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「渋柿と告げずながむる孫の顔」(神戸市西区 スレッガ~さん)
「柿の実や鳥に裾わけ ふたつみつ」( 草津市 グリーゼ581さん)
「誇らしく梢に二つ子守柿」(三田市 インコ・ママさん)
「鈴なりで五条彩る富有柿」(大阪市東淀川区 淀川ペンギンさん)
「鳥のため昔は枝と柿一個」(徳島市 豊中の元住人さん)
「柿の色 紅葉と映えるインスタで」(神戸市兵庫区 ラジオ派さん)
「柿一つ残して明けの鳥を待つ」(茨木市 蒼龍さん)
「柿の実がたわわに実る里の山」(大阪市生野区 オムライスさん)
「渋柿を見つけて嬉し道の駅」(東大阪市 シティボーイさん)
「吊るし柿 風にゆらゆら甘くなれ」(神戸市北区 マーブルさん)
「嫁ぐ日に庭の柿むく母涙」(熊取町 くまちゃんさん)
「銀杏の味しみ香る茶碗蒸」(明石市 明石のレモントマトジュースさん)
「闇笛や行灯照らす庭紅葉」(守口市 守口のタヌキさん)
「雲流れ見え隠れする十三夜」(池田市 うさこさん)
「ハロインやお菓子集めもディスタンス」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「老夫婦 手つなぎ京都 紅葉狩り」(赤穂市 アンちゃんさん)
「足音にふと振り向けば秋の風」(草津市 グリーゼ581さん)
「ふわふわと煌めきながら黄葉降る」(三田市 インコ・ママさん)
「橙の火星と月のコラボレーション」(大阪市住吉区 ラビットさん)
「土瓶蒸し松茸無しの味気無さ」(茨木市 蒼龍さん)
「無花果を美味しく食せる年齢に」(赤穂市 風ちゃんさん)
「落ち葉ふみ朝刊配る配達員」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
ゲストの上田さんが選んだ句は、
「犬の背に木の実ぽとりと落ちて跳ね」(池田市 うさこさん)
「古民家の軒先飾る吊し柿」(神戸市垂水区 ますきさん)
「急な雨相合い傘で御堂筋」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
コメンテーターの宮倉さんが選んだ句は、
「団栗を蹴って飛ばした帰り道」(淡路市 お散歩おじさん)
「軒先で寒風待つや柿すだれ」(箕面市 箕面のとしジィさん)
「木漏れ日に見え隠れする木通かな」(淡路市 おさんぽおじさん)
大森先生が選んだ句は、
「山風に落ちる木の実の三拍子」(大阪市東淀川区 淀川ペンギンさん)
「山小屋に板張る音や木の実降る」(三田市 キロマルさん)
「一山を越え里山に柿たわわ」(三田市 キロマルさん)
「陽だまりの祖母の縁側 吊るし柿」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「里山に織りなす景色 柿たわわ」(川西市 心はいつも青春さん)
「通るたび熟れ行く柿を見上げつつ」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「さお竹でひょいと柿とる名人芸」(豊岡市 あきひめさん)
「初銀杏 輝くみどり もっちりと」(神戸市北区 マーブルさん)
「式部草おもたげにゆれ実むらさき」(姫路市 みよこさん)
「秋うらら無賃乗車の鳩一羽」(三田市 キロマルさん)
今週の特選句は、
「団栗を蹴って飛ばした帰り道」(淡路市 お散歩おじさん)
「軒先で寒風待つや柿すだれ」(箕面市 箕面のとしジィさん)
でした。
次回のお題は「椿」「茶の花」「雑詠」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
講評 大森保延さん
昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
辯天宗文化部の発展に寄与。
平成7年 大和礼法弁才御流興隆。
平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
平成21年
〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。
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