今回のお題は「富士山」「土用干」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「掛軸は富士頂上の御朱印判」
「土用干触れる宗祖の御衣」
「土用干この染みいかに誤魔化さん」
妙音新聞からは
「海風や空の青さに白子干し」(淡路市 音田滋美さん)
「仕付け糸つけたまんまの土用干」(鹿島郡 清水好子さん)
「袖通すことなき形見お風入れ」(八尾市 淺井祥多さん)
「あと少し馬の助けの富士詣」(茨木市 吉岡宣史郎さん)
つづいて著名な俳人の句をご紹介します。
「祖母様の大振袖や土用干」(夏目漱石)
「玉章や袖裏返す土用干」(夏目漱石)
「雲の峰いくつこえきて富士詣」(正岡子規)
「遠眼鏡 富士行く人を見んとすれど」(正岡子規)
次に出演者の皆さんの句をご紹介します。
まず寺谷さんの句は、
「富士あおぐ くろがねの城 製紙場」
アシスタントの中橋さんは、
「富士山を車窓で見ようと夢の中」
「土用干し乾いた和紙に はねる指」
つづいて今週のリスナーのみなさんの句をご紹介します。
「湯ぶねから富士山見上げる三十六景」(守口市 守口のタヌキさん)
「山登り汗をかきかき富士山へ」(奈良県高市郡 はるぴーさん)
「富士の山 雪化粧の山開き」(神戸市北区 たけしさん)
「銭湯の壁は富士山いい湯だな」(篠山市 まさあっこさん)
「銭湯の富士の白雪 融けぬまま」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「絶叫しストレス発散 富士のすそ」(加東市 姫路セントラルぱくっさん)
「富士さんの姿見たくて山中湖」(東大阪市 やすよさん)
「富士山へ七合目までは楽をして」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「霊峰と言われし富士は ただ祈る」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「お姿を望んで歓声 富士の山」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「蒲焼きを虫から守る土用干し」(神戸市北区 たけしさん)
「お日様より まさに太陽 土用干し」(交野市 星のブランコさん)
「鬼ごっこ土用干し梅 子らひとつ」(篠山市 まさあっこさん)
「土用干し元気な風が吹き抜けた」(加東市 姫路セントラルぱくっさん)
「なつかしや箪笥の着物 土用干し」(神戸市垂水区 ますきさん)
「亡き人に着せてあげたや土用干し」(八尾市 ゴンちゃんさん)
それでは、出演者の皆さんが選んだ句を紹介します。
寺谷さんは
「タンスから束の諭吉を土用干し」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
中橋さんは
「富士の山 毎日おがむ いい湯だな」(守口市 しんきいってんさん)
「梅雨明けし服も体も土用干し」(守口市 守口のタヌキさん)
大森さんは
「山麓を巡る旅みな富士の影」(交野市 星のブランコさん)
「富士山の 行列つづく 急傾斜」(神戸市垂水区 ますきさん)
「雄大に雅は三保に富士の山」(八尾市 ゴンちゃんさん)
「法螺貝の響く裾野や富士の山」(姫路市 みよこさん)
「国会の不快指数を土用干し」(守口市 しんきいってんさん)
「土用干し土間の莚で梅転び」(姫路市 みよこさん)
「生ぬるい風がわたって土用干し」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「土用干しタンスの奥に へそくりが」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「土用干し うめぼしつける人はなし」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
そして今週の特選句は、
「指定席 富士山見える山側に」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「土用干し母が着物を部屋いっぱい」(東大阪市 やすよさん)
でした!
次回のお題は「雪渓」「滝」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。
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