今回のお題は「秋の夜」「貝割菜」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「秋夕べ泣きに来よと辯天さま」
「ちかごろの貝割菜の茎まっすぐに」
妙音新聞からは
「秋の夜や読み止みし本また拡げ」(御坊市 松本裕子さん)
「貝割菜 脇役なのに人気もの」(福岡市 永野久美子さん)
「尺定規二寸間引きの貝割菜」(練馬区 北星関子さん)
つづいて著名な俳人の句をご紹介します。
「長かれと夜すがら誇る二人かな」(夏目漱石)
「灯ともして秋の夕を淋しがる」(正岡子規)
「一と笊の軽しと思ふ貝割菜」(高濱年尾)
「何事もたやすからずよ菜間引くも」(高濱虚子)
続いてに出演者の皆さんの句をご紹介します。
まず寺谷さんの句は、
「秋の夜 同窓生と長電話」
「カイワレを ちらしてうましアラの汁」
マイマイの句は、
「雷夜やみ寝息聞こえる秋の夜」
「貝割菜 か弱く見えて刺激的」
アルミカン高橋さんの句は、
「秋の夜は涙が出ちゃう なぐさめて」
アルミカン赤阪さんの句は、
「貝割菜 辛味とかなしみ混同す」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「灯りよせ ひいく砧や秋の夜」(八尾市 ゴンちゃんさん)
「縁側で虫の音聞くや秋の夜」(神戸市垂水区 ますきさん)
「秋の夜は走って食べて本読みか」(守口市 しんきいってんさん)
「老いたれど脳トレパズル秋の夜」(堺市 堺のかわちさん)
「秋の夜の十六夜肴に手酌酒」(三木市 ピコピコハンマーさん)
「秋の夜もう一冊と読み聞かせ」(たつの市 悪魔の囁きさん)
「サンマ焼く匂いが漂う秋の夜」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「車座の尽きぬ一杯 秋の夜」(篠山市 まさ・あっこさん)
「秋の夜 寝もの語りにおねだりを」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「秋の夜ドンドン読めるミステリー」(大阪市天王寺区レトルトカレーさん)
「秋夜長ひねり直して俳句かな」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「秋の夜うるさき虫の合唱団」(豊岡市 ほないくえさん)
「旅人が伊丹へ降りる秋の夜」(守口市 守口のタヌキさん)
「U18延長きめる秋の夜」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「秋の夜 畑で虫たち大合奏」(東大阪市 やすよさん)
「涼しいな ぐっすりねむれる秋の夜」(奈良県吉野郡 はるぴーさん)
「ほおばれし口に溢れる貝割れ菜」(姫路市 みよこさん)
「貝割菜 間引いて料理 風味良し」(神戸市垂水区 ますきさん)
「かいわれ菜 後はパセリか大根か」(守口市 しんきいってんさん)
「かいわれの緑優しい家計にも」(交野市 星のブランコさん)
「かいわれ菜 刈り取りサラダもう一度」(東大阪市 やすよさん)
「鏡みて細くなりたや貝割菜」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「父の目に双葉は見えし貝割菜」(篠山市 まさ・あっこさん)
「貝割菜 明日へ明日へと伸びていく」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「かいわれ菜いっちょまえにピリッとくる」(豊岡市 ほないくえさん)
それでは、出演者の皆さんが選んだ句を紹介します。
大田先生は
「十五夜の すすきが似合う秋の夜」(神戸市北区 たけしさん)
「もう一品おひたしうまし貝割菜」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
マイマイは
「秋の夜 眠れぬままに綴る文」(姫路市 みよこさん)
「かいわれ菜 仔犬が嗅いで首かしげ」(守口市 守口のタヌキさん)
アルミカン赤阪さんは
「添い寝する長き黒髪 秋の夜」(松原市 ただの仁さん)
「かいわれ菜 細き白きがうらやまし」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
そして今週の特選句は
「身はひとつ思いは幾多 秋の夜」(交野市 星のブランコさん)
「カイワレの夢は大根 桜島」(八尾市 ゴンちゃんさん)
でした!
次回のお題は「糸瓜(へちま)」「秋海棠(しゅうかいどう)」「子規忌」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。
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