9月7日のお題は「月」「雑詠」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「人の縁ふかきに甘え月今宵」
「回復の兆しの安堵夕月に」
「初月や文は姉とも想ふ人」
「颱風の被害甚大なる電話」
「颱風のすさまじきまで雷も」
妙音新聞からは
「月の庭 仕舞い忘れの花鋏」(伊勢市 岩本彩さん)
「満月に負けじと火星耀きて」(日高郡 伊藤秀一さん)
「月仰ぐ息災願う南無の声」(柏原市 永味啓子さん)
「あちこちの道路工事に月照らす」(堺市 河内紀雄さん)
今週の上田秋成の句は
「見あぐれば月に声あり嶺の松」(無腸)
「月は入ぬ彼朝霧のあかしがた」(無腸)
今回は、米山梅吉さんの句と短歌もご紹介します。
「いさかひもなく水漫々の青田かな」
「その中を富める貧しきへだてつつ流るる溝の浅かれとこそ」
続いてに出演者のみなさんの句をご紹介します。
寺谷さんの句は、
「台湾の友の笑顔や大月餅」
「信号も首をかしげたる台風禍」
アッキンの句は、
「ほろ酔いの友と見上げる秋の月」
「鯛まぶし食す倉敷 秋の宵」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「名月や菊をさかなに独り酒」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
「月眺む その瞳精悍少年に」(神戸市西区 スレッガ~3回さん)
「月明かり ゆっくり歩む二人連れ」(大阪市天王寺区 ニガウリさん)
「上弦の月に乾杯一人酒」(赤穂市 風ちゃんさん)
「見上げれば月のウサギにいやされる」(守口市 守口のタヌキさん)
「満月の照らす明かりや恋の道」(神戸市垂水区 ますきさん)
「親父より怖い台風 天然か?」(神戸市西区 スレッガ~3回さん)
「曽爾高原 私が行くまで待っててね」(高槻市 ひろりんさん)
「松茸や値段覗いて立ち眩む」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「秋祭いつまで出来る過疎の村」(赤穂市 風ちゃんさん)
「ロウソクを灯してすごす長い夜」(守口市 守口のタヌキさん)
「風雨止み台風の目を実感し」(淡路市 お散歩おじさん)
それでは出演者の皆さんが選んだ句をご紹介します。
ゲストの村田さんが選んだ句は、
「ジュウジュウと焼けた秋刀魚で食進む」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
ゲストのペイマンさんが選んだ句は、
「にこにこと三日月めざしウォーキング」(赤穂市 アンちゃんさん)
大森さんが選んだ句は
「満月に今日の不出来も受け入れる」(交野市 星のブランコさん)
「影二つ昼間の喧嘩 月笑う」(篠山市 まさ・あっこさん)
「朝8時 白く薄くに月浮かぶ」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「三日月が私の心 映してる」(神戸市垂水区 チョイ丸親父さん)
「行平と月見の宴に思い馳せ」(淡路市 お散歩おじさん)
「ああかなし被災地照らす月夜かな」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「地の面風にたわむれ月ゆれる」(姫路市 みよこさん)
「雲の峰 崩れて天地鳴動す」(交野市 星のブランコさん)
「秋遍路 言葉少なに宿をとる」(松原市 ただのおやじさん)
「秋茄子の一汁一菜 母白寿」(松原市 ただのおやじさん)
「野分去り くっきり見えた青い月」(大阪市天王寺区 ニガウリさん)
「ポトリ落つ線香花火や闇を呼び」(姫路市 みよこさん)
今週の特選句は、
「停電で月を肴に手酌酒」(大阪市平野区 くずれ荘の管理人さん)
「台風やライフラインのありがたさ」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
でした!
次回のお題は「菊」「雑詠」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。
- 留学生支援を通じて国際交流を
- まごころ歳時記(9月7日)
- 台風に備えて