最近は少なくなりましたが、家庭の暖房が石油ストーブ全盛期の頃は、灯油とガソリンを間違えて売ってしまい、火事になったなどのトラブルが、冬場によくあるニュースでした。
ところで車の場合も、間違った燃料を入れると、トラブルの原因になります。
まず、ガソリン車に間違えて軽油を入れたら、どうなるか?
軽油とガソリンが混ざったものがエンジンに供給されると、出力が下がって、加速が鈍くなります。 そして、アイドリングも不調になります。
さらに、100%軽油だけを入れてしまうと、黒い排気ガスが出るようになって、最終的にはエンジンが止まってしまいます。
では、軽油を燃料とするディーゼル車にガソリンを入れた場合は、どうなるか?
最初の内はエンジンはかかりますが、すぐに力がなくなってきます。
やがてエンジン音が高くなって、アイドリングも不安定になり、排気ガスは白くなります。
こうなると噴射ノズルや燃料ポンプの交換が必要になる場合があります。
軽油とガソリンの混合比によっては、エンジン始動が不可能になる場合もあります。
このように、間違った燃料を入れてしまった場合、エンジン始動前にすみやかに燃料を入れ替えれば、大きな問題にならずにすみます。
では「レギュラー車」と言われるタイプのガソリン車に、ハイオクタンのガソリン(いわゆるハイオクガソリン)を入れてしまったら、どうなるか?
運転慣れしていない人が、ガソリンスタンドで給油するときに、一番やってしまう失敗の
一つですが、結論から言うと、ガソリンと軽油を間違えた時のようなトラブルになることはありません。
もともとハイオクガソリンは、レースカーのような高性能エンジンを積んだ車のために開発された燃料で、普通のガソリンより高品質です。
その成分には、高性能の清浄剤が配合されているので、レギュラー車で使えば、むしろエンジン内部をきれいにするという効果があります。
ただし、俗説で言われている「燃費が良くなる」効果はありません。
逆に、ハイオク仕様のエンジンを積んだ車にレギュラーガソリンを給油すると、これは確実に、エンジン出力や燃費が悪くなるなど、問題が発生します。
車の燃料の入れ間違いには、十分注意してくださいね。
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