6月14日のお題は「五月雨」「雑詠」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「五月雨や涙もろさをとりもどし」
「守りくれし五月雨傘をたゝむべし」
「雨深き闇を透かして花石榴」
妙音新聞からは
「野佛の顔に五月雨夏立ちぬ」(志摩市 仲谷陽子さん)
「地下鉄ゲート穴が吸ひ込む五月雨を」(藤井寺市 竹村智巳さん)
「五月雨や眼下紀の川 深呼吸」(伊都郡 嶋田和代さん)
「文明に逆らひ田草素手で取る」(八尾市 向垣朝加さん)
今週の向井去来の句は
「湖の水まさりけり五月雨」
「熊野路に知る人もちぬ桐の花」
「たまたまに三日月拝む五月かな」
今週の寺谷さんの句は、
「五月雨もゲリラとなりぬ令和かな」
「夏歌舞伎 新作ナルト水も飛び」
あっきんの句は、
「五月雨のような歌舞伎で水しぶき」
「ゴルフ焼け夏の日差しは大変だ」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「五月雨の竿に水玉しがみつく」(篠山市 まさ・あっこさん)
「さみだれの色とりどり あじさいか」(大阪市東住吉区 ラビットさん)
「五月雨や早苗かえるが待ちにけり」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「五月雨に溜め池こゆる あと少し」(茨木市 蒼龍さん)
「五月雨を眺めてうまい独り酒」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「五月雨を待ちて伸びるは草ばかり」(船井郡 ふーちゃんさん)
「五月雨や濡れて行くのか雨宿り」(東大阪市 やすよさん)
「五月雨やカラフル傘の通学路」(神戸市垂水区 ますきさん)
「夕日さん水無月の朝 朝日浴び」(京都市 はつえさん)
「鴨川のほとりで頬張る神無月」(守口市 守口のタヌキさん)
「紫陽花や一雨毎の美しさ」(淡路市 お散歩おじさん)
「ビワの実や祖父への思いひろがりて」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「この雨で宣言なるか梅雨入りの」(茨木市 蒼龍さん)
※大森先生に校正いただいています
「植田では毎日蛙のコンサート」(赤穂市 風ちゃんさん)
それでは出演者の皆さんが選んだ句をご紹介します。
ゲストの川島さんが選んだ句は、
「五月雨も令和元年 祝福し」(淡路市 お散歩おじさん)
「梅雨時期は『紫陽花通り』と名をつけて」(大阪市平野区 くずれ荘の管理人さん)
コメンテーターの佐藤さんが選んだ句は、
「五月雨が相合傘に嫉妬する」(赤穂市 風ちゃんさん)
「おみやげとひらいた手からホタル飛ぶ」(豊岡市 ブタのブーさん)
あっきんが選んだ句は、
「五月雨に似合うファッションどれがいい」(赤穂市 アンちゃんさん)
大森先生が選んだ句は、
「五月雨が あがればきっと会いに来る」(姫路市 ひめじのさくら草さん)
「五月雨や町家に灯す和ろうそく」(守口市 守口のタヌキさん)
「針に糸 通り五月雨気付くなり」(交野市 星のブランコさん)
「さみだれや てるてる坊主吊るす孫」(加西市 えつこさん)
「五月雨に濁流猛る揖保の川」(姫路市 みよこさん)
「五月雨に兼六園の侘びと寂」(神戸市垂水区 ちょい丸親父さん)
「五月雨の欠伸に声をつけてみる」(神戸市 てるてるぼうずさん)
「ホタルにも源氏平家の格差あり」(豊岡市 ブタのブーさん)
「早乙女の美しき指 今も瞼に」(高槻市 ひろりんさん)
「鳥居より女現れて青もみじ」(交野市 星のブランコさん)
「菱の花 池華やかに一つ咲く」(加西市 えつこさん)
「さくらんぼ長野通販 今朝届く」(姫路市 みよこさん)
今週の特選句は、
「五月雨の絵本も飽きし孫ふたり」(神戸市 てるてるぼうずさん)
「父の日に日傘が欲しいお父さん」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
でした!
次回のお題は「蚊」「雑詠」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
辯天宗文化部の発展に寄与。
平成7年 大和礼法弁才御流興隆。
平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
平成21年
〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。