11月21日のゲストは、番組久々のご登場!映画監督の白羽弥仁さんにお越しいただきました。

今回は最新作となる映画「道草キッチン」について、お話を伺いました。
映画のタイトル「道草キッチン」には、人生の折り返し地点に立つ主人公が、少し立ち止まって生き方を見つめ直すという意味が込められているそうです。
主人公は50歳で、奇しくも26年ぶりの主演となる女優の中江有里さんも、この映画のお話を頂いた時、ちょうど50歳だったそうです。
物語は、そんな主人公が仕事も家庭もひと区切りつき、これまでの歩みを抱えながら、土地を変え、生活を変え、“道草”するように新たな日々に踏み出していくというもの。
舞台は徳島県西部、吉野川市や板野町周辺など、観光地として名高いエリアではなく、どちらかといえば山間の静かな地域です。
白羽監督がこの地を選んだ背景には、移住者の存在と、地域に根付くベトナム人コミュニティへの驚きがあったことだそうです。
徳島県では近年ベトナム人の在住者が増え、その文化や料理が自然に暮らしの中に溶け込んでいるそうです。映画にもベトナム料理が重要なモチーフとして登場しているんですね。
主演の中江さんが、劇中では歌声も披露している他、エンディングでは徳島出身のピアニスト石井卓さんがドビュッシーの「月の光」を奏でます。
監督によると、地元の人々が何気なく見過ごしてきた風景が、スクリーンに映し出されることで「こんなに美しい場所だったのか」と気づいてくれることが大きな喜びなんだとか。
ロケでは山道の険しさに苦労し、照明車が上がれない場所では監督自らカメラを担いで撮影したエピソードも話していただきました。
監督曰く、この作品のテーマは二つ。「効率とスピードに追われる時代だからこそ、立ち止まっていい」「隣り合う文化と共に穏やかに生きる」。
映画の公開は徳島をはじめ、京都・神戸・大阪、さらに東京・名古屋へと広がりつつあり、上映回によっては完売も続いているそうです。
今回この映画「道草キッチン」の全国共通ペア鑑賞券プレゼントを2組分も頂きました!
こちらも、どんどんご応募くださいね!
映画「道草キッチン」公式サイト