11月7日の「いろいろ万華鏡」では、番組ではすっかりおなじみ朗読ユニット「こえのとびら」の鍋島奈穂子さんにお越しいただき、今月23日(日・祝)に芦屋ルナ・ホールで開催されます「第2回こえのしらべ朗読コンテストについてお話を伺いました。

このコンテストは、芦屋市にゆかりのある文豪・谷崎潤一郎の作品を題材に、声によって文学の世界を広げていく取り組みです。
昨年に続き第2回目となる今回は、全国から応募が集まり、昨年の倍以上の参加者が挑戦したとのことです。朗読への関心の高さと、谷崎文学の世界が多くの人に息づいていることが感じられます。

鍋島さん曰く、谷崎作品には「光と影」というテーマが繰り返し現れるそうで、今回の課題にも選ばれた『細雪』『刺青(しせい)』『陰翳礼讃』はいずれも、人物の内面や場面の情感を繊細に描いた作品です。
朗読では、文字を声に乗せることで、その「光と影」がより立体的に伝わります。番組内でもアルミカンのお二人を交えて『刺青』の一節を読み合わせに挑戦しましたが、声や間、息遣いによって、物語の空気が一気に立ち上がるのが印象的でした。
今回のコンテストでは、学生からベテラン朗読者まで幅広い層が参加します。未経験でも挑戦できる「チャレンジステージ」、経験者が腕を競う「アドバンスステージ」と分かれているため、朗読に興味がある人なら誰でも参加できるのが魅力です。
本選は観覧無料で、事前申し込みも不要です。初めて朗読に触れる人でも、舞台で繰り広げられる声の表現を気軽に楽しむことができます。
朗読の魅力は、ただ読むことではなく「声で届けること」。読み手の声の息遣いや抑揚から想像を膨らませ、物語を自分の中に描き始めることができるのが最大の魅力です。




