17日の「いろいろ万華鏡」では、能楽師の谷口雅彦さん(右)と山口尚志さん(左)をゲストに迎え、お二人が出演される薪能の魅力について伺いました。
お二人は、谷口さんが寺谷さんの先輩、山口さんが同級生というご関係。この8月11日と12日に大阪・生國魂神社で開催される「第70回大阪薪能」に出演されるそうです。
大阪薪能は昭和32年から続く歴史ある催しで、能楽の五つの流儀がそろって出演する、全国的にも珍しい舞台です。同じ演目でも流儀によって演出や表現が異なるため、それぞれの特色を一度に楽しめる貴重な機会となっています。
薪能の大きな魅力は、なんといっても屋外で行われることです。夕方から舞台が始まり、日が暮れる頃にかがり火へ火が入れられます。
炎に照らされた能舞台は、劇場とは異なる幻想的で幽玄な雰囲気に包まれます。一方、8月の屋外公演は演者にとって体力的にも過酷であり、日頃からの鍛錬が欠かせないそうです。
山口さんは12日の演目「石橋」で主役にあたるシテを務めます。「石橋」は、中国の霊山を舞台に獅子が現れて舞う、華やかで迫力のある演目です。今回は前半を省略した短い構成ながら、約15分の中に見どころが凝縮されています。金剛流では3頭の獅子が登場し、そのうちの一人を山口さんの息子さんが務めるため、親子共演も注目されています。
谷口さんは同じ演目で、合唱にあたる地謡のリーダーを務めます。高校時代に偶然入った謡曲部をきっかけに能楽と出会い、その魅力に引き込まれてから約55年。現在は学校の能楽部の指導や能楽界の運営にも携わり、伝統文化の継承に力を注いでいます。
能は難しいと思われがちですが、あらかじめ物語を知ってから鑑賞すると、舞台の動きや音楽の意味が理解しやすくなるそうですよ。
かがり火の中で繰り広げられる迫力ある舞を入口に、日本の伝統芸能の奥深さに触れてみてはいかがでしょうか。





