今回のお題は「大寒」「雪」でした。
まず、大森さんの句からご紹介します。
「かく深き山霧去ればなべて雪」
「降る雪の濃淡ありて金剛山」
「雪の有無まづアイゼンを持てといふ」
「大寒の寺坊の風を防ぐ庫裡」
妙音新聞からは
「寒行に巡る拍子木 経の声」(尾鷲市 野口雅子さん)
「六花のせ幣流れゆく五十鈴川」(伊勢市 岩本彩さん)
「大寒や児らの足跡なごり雪」(志摩市 仲谷陽子さん)
今回ご紹介しました上田秋成の句は、全て若い頃のものでした。
「空闇し人の途絶に雪あらし」(漁焉)
「あれ見さい雪もの狂ひ杖日本」(漁焉)
「一水も残さじ雪の天河」(漁焉)
「ちどり鳴にしとおもふ寒さかな」(漁焉)
続いてに出演者の句をご紹介します。
まず寺谷さんの句は、
「弁当に寒の煮玉子 幸願う」
「吉野川 見えるスタジオ雪の舞い」
アッキンの句は、
「身に堪え豪雨釣行 大寒よ」
「大雪で身動き取れず籠りけり」
続いて今週のリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「大寒をおおさむと読む期待の児」(城陽市 カイロちゃんさん)
「大寒の家のこたつの友のもち」(神戸市北区 たけしさん)
「大寒を待つかのように来る寒波」(泉大津市 しょういちさん)
「大寒の寒さに耐えしスキーシアー」(神戸市垂水区 ますきさん)
「大寒をどこで感じる体感で」(赤穂市 風ちゃんさん)
「大寒や鉄塔峰の果てまでも」(交野市 星のブランコさん)
「大寒にタスキが走る安芸路かな」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「大寒やさても一杯と嘯く」(篠山市 まさ・あっこさん)
「大寒に卵を食し福を待つ」(姫路市 ラジオ部屋の怪人さん)
「大寒は満員電車も心地よく」(守口市 しんきいってんさん)
「大寒の三日月きらり夜明け前」(淡路市 お散歩おじさん)
「大寒に滝にうたれし年男」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「大寒を気合とともに斬り裂くや」(淀川区 蒼龍さん)
「大寒や拍子木響く寒の行」(奈良県吉野郡 吉野郡 吉野の茶つみさん)
「大寒の海鉛色 波高く」(姫路市 みよこさん)
「雪が降る急ぎ長ぐつ買い求め」(城陽市 カイロちゃんさん)
「雪よけの屋根から落ちず ご用心」(神戸市北区 たけしさん)
「雪こんこ犬喜ぶも庭はなし」(守口市 しんきいってんさん)
「雪見つけ わらべがはしゃぐ通学路」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「窓開けて里山広がる雪化粧」(宍粟市 黒田あっかんべーさん)
「雪見つつ猿のんびりと露天風呂」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「赤い実を はめて親子の雪うさぎ」(交野市 星のブランコさん)
「窓開けて里山広がる雪化粧」(篠山市 まさ・あっこさん)
「雪を割る可憐な花が次節呼ぶ」(姫路市 ラジオ部屋の怪人さん)
「大雪や除雪列車の出番待ち」(神戸市垂水区 ますきさん)
「雪山の小さなかまくら孫の家」(赤穂市 風ちゃんさん)
「見上げればシルバー色の雪模様」(淡路市 お散歩おじさん)
「大雪に閉じ込められて燃える恋」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「音も消え色も消えゆく濠閑か」(姫路市 みよこさん)
「深夜には耳鳴りだけが語りかけ」(松原市 電動自転車操業おやじさん)
それでは、出演者の皆さんが選んだ句を紹介します。
寺谷さんは
「大寒の屋台に集うサラリーマン」(たつの市 悪魔の囁きさん)
「大雪も授業の一部になりにけり」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
大森さんは
「大雪に閉じ込められし受験生」(淀川区 蒼龍さん)
今週の特選句は
「大寒や呂律回らぬリポーター」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「校庭の雪を蹴散らし始業ベル」(交野市 星のブランコさん)
「雪道をよちよち歩く園児たち」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
次回のお題は「炬燵」「炭」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。