今回のお題は「七草」「氷」でした。
まず、大森さんの句からご紹介します。
「七草粥まづ佛飯の朱の椀に」
「小梅干ちょっと沈めて七草粥」
「初登頂金剛山の道氷る」
妙音新聞からは
「七草の粥にとなづな畦に摘む」(五條市 馬場廣道さん)
「東大寺裏にまはれば初氷」(橿原市 鬼勢芳子さん)
「七草の全て揃わず我家流」(四日市市 北山紀美さん)
「一椀に無病息災七草粥」(柏原市 永味啓子さん)
続いて、上田秋成をご紹介します。
「七草や何が足ずと我垣ね」(無腸)
「あたゝきもさむるや冬のさむしろに」(無腸)
「餅くばり雪踏に是はのし昆布」(無腸)
「けふぞたつる中納言どのゝ粥柱」(無腸)
続いてに出演者の句をご紹介します。
まず寺谷さんの句は、
「打ち抜きの伊予の七草あくもなく」
「すわ遅刻フロントガラス凍る朝」
アッキンの句は、
「暴食の七草粥で胃を休め」
「ちらちらと氷面鏡に潜む影」
アルミカン高橋さんの句は、
「七草を全部言えるか怪しいよ」
アルミカン赤阪さんの句は、
「七草を食べても氷る我が心」
続いて今週のリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「七草を指折り数え自慢する」(守口市 しんきいってんさん)
「七草で疲れたお腹 休ませる」(神戸市北区 たけしさん)
「七草を諳んじ孫は粥啜る」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「七草の名前覚えた幼い日」(たつの市 悪魔の囁きさん)
「七草や いずれがすずな すずしろか」(揖保郡 斑鳩の王子さん)
「朝食の七草粥や胃を洗う」(神戸市垂水区 ますきさん)
「寒風の お散歩道で若菜摘む」(淡路市 お散歩おじさん)
「七草は言えても知らぬ どんな草」(姫路市 ラジオ部屋の怪人さん)
「歳時記に併せて胃の腑 七草や」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
「零下来てバケツ塞ぐや薄氷」(神戸市垂水区 ますきさん)
「御神渡り できぬ諏訪湖も温暖化」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「高見山 樹氷みたさに のぼりかけ」(奈良県吉野郡 吉野茶つみさん)
それでは、出演者の皆さんが選んだ句を紹介します。
大田先生は
「七草の粥の緑の浮き沈み」(交野市 星のブランコさん)
「薄氷 足で確かめ ずぶ濡れに」(姫路市 ラジオ部屋の怪人さん)
アルミカン高橋さんは
「七草や みんな持ってる七癖や」(赤穂市 風ちゃんさん)
「氷みてロックが浮かぶ酔っ払い」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
アルミカン赤阪さんは
「七草のひとつを入れて七草粥」(篠山市 まさ・あっこさん)
アッキンは
「二日酔い七草粥が身に染みる」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「野稽古に足元固め氷有り」(大阪市淀川区 蒼龍さん)
大森さんは
「七草を諳んじ孫は粥啜る」(神戸市垂水区 生涯現役さん)
「鼻歌にあわせ七草たたきおり」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「七種の緑輝く店の先」(姫路市 みよこさん)
「薄氷を宝のように掬う子ら」(篠山市 まさ・あっこさん)
「堀の池 朝日に反射 初氷」(赤穂市 風ちゃんさん)
「汗流れ頂上真近 霧氷見え」(淡路市 お散歩おじさん)
今週の特選句は
「七草の粥の緑の浮き沈み」(交野市 星のブランコさん)
「踏み破る氷の音と子等の声」(姫路市 みよこさん)
次回のお題は「大寒」「雪」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
1954年、 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
1960年得度、1965年辯天宗婦人部総裁に就任。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など辯天宗文化部の発展に寄与。
1995年、 大和礼法弁才御流興隆。
1996年、大阪府より文化芸術表彰を受ける。
1997年茨木西ロータリークラブ会長。
2009〜2010年RI2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。