9月13日のお題は「鹿」「雑詠」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「親しげに懐かしげに鹿より来」
「鹿せんべいねだる力の野生かな」
「夜更けて興味は鹿啼くことにあり」
妙音新聞からは
「一葉落つ気配に動く鹿の耳」(八尾市 淺井祥多さん)
「弥山へと通る道あり神の鹿」(柏原市 永味啓子さん)
「じっと見し初対面なる奈良の鹿」(御坊市 松本裕子さん)
「地平線と眼真直に来る小鹿」(練馬区 北星関子さん)
今週は、向井去来の句をご紹介します
「臥所かや小萩にもるゝ鹿の角」
「小男鹿や岩に踏ん張る雲のすき」
「啼く鹿を椎の木の間に見付けり」
「夜あらしや空に吹きとる鹿のこへ」
今週の寺谷さんの句は、
「鹿踊り 賢治の童話 朗読す」
「上海の友の土産の月見事」
あっきんの句は、
「カモシカの脚を目指してメイキング」
「銀シャリに司会褒められ 秋の宵」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「危ないと 鹿の角切り手際よい」(東大阪市 やすよさん)
「隣り宅 鹿を引きずり得を得る」(大阪市平野区 くずれ荘の管理人さん)
「せんべいを目当てにねだる奈良の鹿」(神戸市北区 たけしさん)
「しかのむれ ホルンを吹くと走り来る」(大阪市東住吉区 ラビットさん)
「奈良の鹿 会釈覚えてそしゃくする」(守口市 しんきいってん)
「冷風を求め集うや奈良の鹿」(姫路市 みよこさん)
「鹿こわい だから嫌だな 奈良の道」(三田市 ひろちゃん)
「過疎の村 村人よりも鹿多し」(吉野郡 吉野の茶つみさん)
「鹿見ると 修学旅行思い出す」(赤穂市 アンちゃん)
「煎餅を持てば鹿には人気者」(大阪市平野区 くずれ荘の管理人さん)
「雨なのね 仲秋の月どこでしょう」(加古川市 ゲゲさん)
「あと少しツクツクボウシ夏なごり」(池田市 うさこさん)
「紅葉揚げ 口にほおばり缶ビール」(赤穂市 風ちゃんさん)
「デパ地下の惣菜香芳し秋刀魚なり」(姫路市 みよこさん)
それでは出演者の皆さんが選んだ句をご紹介します。
コメンテーターの大田先生が選んだ句は、
「暗がりにライトに輝く鹿の群れ」(多可町 北はりまのムーミンさん)
「残暑にて涼し気に鳴く秋の虫」(神戸市北区 たけしさん)
ゲストの村田さんが選んだ句は、
「百日紅 空き家の庭にそっと咲き」(淡路市 お散歩おじさん)
ゲストの冷泉さんが選んだ句は、
「名月をたらいに浮かべ生け花に」(茨木市 金龍五色さん)
大森先生が選んだ句は、
「夜の鹿 闇を凝らして見つめおり」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「奈良県は神の化身の鹿の街」(赤穂市 風ちゃんさん)
「軒先の朝顔を食うて行った鹿」(姫路市 姫路の夢太郎さん)
「牡鹿啼く 若草山も もやの中」(淡路市 お散歩おじさん)
「山里に下りて荒らして鹿の群れ」(神戸市垂水区 ちょいまる親父さん)
「鹿肉って 食べられるかな 知らんけど」(姫路市 猫ニャンニャンニャンさん)
「トロッコで保津川のぼる もみじ川」(守口市 守口のタヌキさん)
「名月や そろりそろりと西の空」(吉野郡 吉野の茶つみさん)
「週末の野分のゆくえ気にかかる」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
「重陽の古典の授業 思い出し」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「風変わり 空遠くなり秋の空」(茨木市 蒼龍さん)
「涼しさが ほんのちょっぴり秋運ぶ」(神戸市垂水区 垂水の玄さん)
「大汗に夏の終わりは まだ遠い」(豊岡市 あきひめさん)
今週の特選句は、
「月光に片角折れの白き鹿」(守口市 守口のタヌキさん)
「哀愁の鳴き声 牡鹿 求愛す」(池田市 うさこさん)
でした!
次回のお題は「菊・みのり」「雑詠」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
辯天宗文化部の発展に寄与。
平成7年 大和礼法弁才御流興隆。
平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
平成21年
〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。