12月13日のお題は「冬篭」「雑詠」でした。
まずは、大森さんの句からご紹介します。
「雪嶺にかこまれ五条の冬篭」
「冬篭卆寿の姉に何祝を」
「鬼貫がなぜ西の芭蕉や冬篭」
妙音新聞からは
「買い置きし本の減りゆく冬篭」(四日市市 北山紀美さん)
「リフォームの製図切り抜き冬篭」(奈良市 堀内敬子さん)
「冬空を救命ヘリの飛びたちぬ」(吹田市 土山能孝さん)
「冬篭悩みばかりの日記帳」(御坊市 松本裕子さん)
今週は、向井去来の句をご紹介します
「旅すかと問わるゝ家や冬ごもり」
「墨染に眉の毛長し冬籠」
「霜月や日まぜにしげく冬篭」
今週の寺谷さんの句は、
「亀戸のみそ買い込みて冬ごもり」
「バーゲンや気合いを入れて三田行」
あっきんの句は、
「冬籠チーズ片手に ひとり酒」
「百貨店 帽子を被りクリスマス」
ゲストの住吉さんの句は、
「妻仕舞う のれんの端のにぎりじは」
「どの星と結べば現れしやオリオン座」
「店仕舞のれんに残る おでんの香」
「店仕舞のれんに止まる赤とんぼ」
「今は只トンボに成って飛んで行く」
続いてリスナーの皆さんからの句をご紹介します。
「冬ごもり猫も一緒に丸くなり」(淡路市 お散歩おじさん)
「16のグレタに恥じる冬ごもり」(交野市 星のブランコさん)
「冬籠コタツでれない寒い朝」(三田市 ひろちゃんさん)
「冬籠 窓を覗いて出るや出ん」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「里へ下り熊が倉庫で冬ごもり」(池田市 うさこさん)
「みの虫が樹上ハウスで寝んねこり」(守口市 守口のタヌキさん)
「冬籠り宇宙に起源 繙きぬ」(三田市 キロマルさん)
「飽きたのか熊が小屋での冬ごもり」(茨木市 蒼龍さん)
「家族みな囲炉裏につどい冬籠もり」(大阪市天王寺区 レトルトカレーさん)
「冬ごもり したくなるような雪の朝」(福島区 恋するサボテンちゃん)
「やぶれたる障子貼りかえ冬籠もり」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「雪ふれば我が家の車 冬ごもり」(京都市船井郡 ふーちゃんさん)
「賑わいのカップル横目に冬籠」(守口市 しんきいってんさん)
「逢う人が みんな美人の霧の朝」(丹波篠山市 丹波のまめりんさん)
「膝の猫一緒にコクリ日向ぼこ」(交野市 星のブランコさん)
「寒い冬鍋料理が旨いのだ」(三田市 ひろちゃんさん)
「立ち漕ぎの過ぎ行く声の白い息」(丹波篠山市 まさ・あっこさん)
「オリオンと満月共演 冬の空」(池田市 うさこさん)
「災厄に負けじと釈迦の大根焚き」(守口市 守口のタヌキさん)
「枯落葉 風でカラカラ徒競走」(東住吉区 ラビットさん)
「水鳥や湖上舞台に踊りだす」(神戸市垂水区 ますきさん)
「隙間風 堪えて独りの部屋広し」(姫路市 みよこさん)
「大掃除 作業は薄着ミートテック」(守口市 しんきいってんさん)
それでは出演者の皆さんが選んだ句をご紹介します。
コメンテーターの大田先生が選んだ句は、
「うらやまし動物たちの冬籠」(丹波笹山 丹波のまめりんさん)
「ふゆごもりバッチ身にしむ ひとり鍋」(神戸市灘区 黄色いスクーターさん)
ゲストの住吉さんが選んだ句は、
「冬籠り星空の鳴る夢を見る」(東淀川区 淀川ペンギンさん)
「クリスマスお金が欲しい ねがう係」(赤穂市 アンちゃんさん)
ゲストの中川さんが選んだ句は、
「老夫婦 縁側避けし冬篭」(神戸市垂水区 ますきさん)
「スーパーの苺の香りに深呼吸」(豊岡市 あきひめさん)
ゲストの片山さんが選んだ句は、
「散歩道 枯葉踏む音 賑やかに」(大阪市平野区 くずれ荘管理人さん)
大森先生が選んだ句は、
「縁側の亀が今年も冬籠もり」(大阪市平野区 気楽な隠居さん)
「吸う息の痛さ束ねて冬ごもり」(加東市 姫路セントラルぱくっ~さん)
「クレジット使いすぎて冬ごもり」(大阪市西区 ちひろさん)
「どっちかな熊は冬眠?冬ごもり?」(大阪市住吉区 伝書鳩さん)
「見栄張って滝に打たれて冬籠り」(天王寺区 コンソメスープさん)
「城の松 菰を纏いて冬籠」(姫路市 みよこさん)
「冬ごもり令和二年に覚醒す」(赤穂市 風ちゃんさん)
「一本の毛糸と遊ぶ冬籠り」(姫路市 姫路の夢太郎さん)
「ハンターの銃声響く冬の空」(淡路市 お散歩おじさん)
「もっちりと できたと誉める吊るし柿」(姫路市 姫路の夢太郎さん)
「恒例の冬の漢字は やはり令」(茨木市 蒼龍さん)
「オフィスビル感謝 涙のワンチーム」(奈良県吉野郡 吉野の茶つみさん)
「カピバラもゆず湯につかり天国や」(赤穂市 風ちゃんさん)
今週の特選句は、
選ばれた方全員が特選句
です。
次回のお題は「時雨」「雑詠」で募集します。
お題にこだわらない句も歓迎ですよ。
初心者の方も、子どもさんも大歓迎!どんどんご応募下さいね!
〒650-8580 ラジオ関西 寺谷一紀のまいど!まいど! 「まごころ歳時記」係
※これまで紹介しました句をポッドキャストで聞くことが出来ます。
講評 大森保延さん
昭和29年 辯天宗宗務総長大森慈祥氏と結婚。
文化活動奨励室部長として、茶華道・俳句・絵画など
辯天宗文化部の発展に寄与。
平成7年 大和礼法弁才御流興隆。
平成8年 大阪府より文化芸術表彰を受ける。
平成9年 茨木西ロータリークラブ会長。
平成21年
〜22年 国際ロータリー2660地区IM2組ガバナー補佐に就任。
昭和39年7月~平成29年6月 辯天宗婦人部総裁
大阪府更正保護協会理事。
茨木市更正保護推進協議会副会長。