11月28日の「いろいろ万華鏡」では、三味線奏者の菊若啓州さん(前列右側)と、朗読ボランティアとして演奏を支える田原達夫さん(前列左側)にお越しいただきました。

お二人は地域の教会などで童話や童謡などを和楽器と融合させた独自のの朗読会を続けています。
菊若さんは全盲ですが、幼い頃から琴や三味線に触れ、長年にわたって独自の世界観を持つ奏者として活躍してきました。
番組では、三味線の生演奏も披露いただきましたが、スタジオが一気に乙な雰囲気に包まれました。
さらに番組では、菊若さんが取り組む大きな企画として、「東海道五十三次」をテーマにした全53曲の組曲を紹介しました。これは菊若さんの兄弟子である中村陽一さんが半世紀かけて作曲した大作で、亡き中村さんの思いを後世に届けるために、菊若さんが中心となって全曲演奏を実現させるという試みです。

番組内では「日本橋」「京都」の2曲が紹介されましたが、伝統音楽でありながら現代的なアレンジが施された独特の響きが流れました。和楽器の響きに合わせて、版画家・安藤広重の宿場町の絵も投影されるとのことで、まさに江戸時代の旅を五感で体験するようなコンサートになりそうですね。
この特別公演は、12月6日に兵庫県立芸術文化センター・神戸女学院小ホールで開催されます。当日券も用意されており、和楽器ファンはもちろん、歴史や美術に興味がある方にもおすすめですよ。
和楽器に触れたことがない方でも、三味線の生音と旅情あふれる音楽世界に魅了されること間違いありません。ぜひ、会場でその迫力と温かさを体感してみてはいかがでしょうか。








